2025年12月31日

記事一覧

382記事

【日常系税務リーガルマインド】
税理士だって日常系税務でリーガルマインドを実践したい!
親族概念の、いてもいなくてもどっちでもいい奴感
森田宏樹「契約責任の帰責構造」(有斐閣2002) 〜印紙税法における「結果債務・手段債務論」の活用 
内面重視 〜ブログタイトル変更しましたのお知らせ
「リーガルマインドとは何か?」
税法・民法における行為規範と裁判規範(その1)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その2)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その3)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その4)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その5)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その6)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その7)
からくりサーカス租税法 〜文言解釈VS趣旨解釈、そして借用概念論へ
アレオレ租税法 〜立案者意思は立法者意思か?
国税庁『Q&A』解釈方法論 序説

【判例イジり】
解釈の解釈を解釈する(free rider) 〜東京高裁平成30年7月19日判決
加算税をめぐる国送法と国税通則法の交錯(平成29年9月1日裁決)
解釈の解釈の終わり? 〜さらば東京高裁平成30年7月19日判決
横流しする趣旨解釈(TPR事件・東京高裁令和元年12月11日判決)
解釈の解釈は終わりました。〜最高裁令和2年3月24日判決【判例速報】
解釈の解釈の介錯 〜最高裁令和2年3月24日判決
税務訴訟におけるゴリ押しVS誉めごろし 〜税務トロイの木馬(Tax Trojan Horse)
テンプレ判決 〜ムゲン・ADW事件判決(最判令和5年3月6日)
虚弱判決(その1) 〜ムゲン・ADW事件判決(最判令和5年3月6日)
虚弱判決(その2) 〜ムゲン・ADW事件判決(最判令和5年3月6日)
みずほCFC事件判決 〜最高裁令和5年11月6日判決 (雑感)
みずほCFC事件判決(最高裁令和5年11月6日)と形式的犯罪論

【法律書マニアクス】
供え本(法学体系書編)
石田穣「民法総則」(悠々社1992・信山社2014)
人類は、差異を産み育むことでマニアとなる。 〜法律書マニアクス全開
潮見佳男「民法(全) 第3版」(有斐閣 2022)
法学研究書考 〜部門別損益分析論
積読ループ
「法律学大系」(有斐閣) 〜或るstalk。
最近の気になる本

【法学入門書探訪】
横田明美「カフェパウゼで法学を―対話で見つける〈学び方〉」(弘文堂2018)
大屋雄裕「裁判の原点:社会を動かす法学入門」(河出書房新社2018)
道垣内正人「自分で考えるちょっと違った法学入門 第4版」(有斐閣2019)
団藤重光「法学の基礎」(有斐閣2007)
伊藤正己「近代法の常識」(有信堂1992)
南野森「ブリッジブック法学入門(第3版)」(信山社2022)
太田勝造「AI時代の法学入門 学際的アプローチ」(弘文堂2020)
南野森「法学の世界」(日本評論社2019)
森田果「法学を学ぶのはなぜ?」(有斐閣2020)
宍戸常寿・石川博康編「法学入門」(有斐閣2021)

【租税法の教科書】
税法思考が身につく、理想の教科書を求めて 〜終わりなき旅
金子宏・中里実「租税法と民法」(有斐閣2018)
中里実ほか「租税法概説 第4版」(有斐閣2021)
金子宏「租税法 第24版」(弘文堂2021)
岡村忠生ほか「租税法 (有斐閣アルマ)」(有斐閣2017)
三木義一「よくわかる税法入門 第17版」(有斐閣2023)
渡辺徹也「スタンダード法人税法 第3版」(弘文堂2023)
田中二郎「租税法(第3版)」(有斐閣1990)
浅妻章如「ホームラン・ボールを拾って売ったら二回課税されるのか」(中央経済社2020)
酒井克彦「プログレッシブ税務会計論」(中央経済社2018)
「新 実務家のための税務相談(民法編) 第2版」(有斐閣2020)
伊藤滋夫編「租税訴訟における要件事実論の展開」(青林書院2016)
佐藤英明「スタンダード所得税法 第3版」(弘文堂2022)
浅妻章如,酒井貴子「租税法」(日本評論社2020)
租税法教科書における記述割合の変遷 〜金子宏「租税法」(弘文堂)を素材に。
酒井克彦「クローズアップ課税要件事実論 第6版」(財経詳報社2023)
鹿田良美「判例から読み解く よくわかる相続税法」(有斐閣2022)
佐藤英明,西山由美「スタンダード消費税法」(弘文堂2022)

【アクティブ・ラーニング】
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民1)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民2)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民3)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民4)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民5)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民6)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民まとめ)

【税務】
あるべき税理士
肩たたき券取引と税務
税金(国税)の納付の仕方(いろいろ)
税金(地方税)の納付の仕方(いまいち)
税金(地方税)の納付の仕方(前進)

【法人税法】
税務における事前判断と事後判断 〜所得拡大促進税制の適否判定(また改正するので)
ふたりはプリキュア(後日テコ入れで増員) 〜グループ法人税制のおさらい〜
武器としての所得拡大促進税制 〜労働者にとっての。
ここがヘンだよ所得拡大促進税制 〜委任命令におけるゆらぎとひずみ
さらば所得拡大促進税制(Arrivederci) 〜評判良ければ続くやつ
みんな大好き!倒産防(その1) 〜措置法解釈手習い
「定期同額給与」のパンドラ(やめときゃよかった)
西村美智子 中島礼子「組織再編税制で誤りやすいケース35」(中央経済社2020)
未払決算賞与の損金算入時期と、なんちゃって私法準拠の弊害
珍奇な新規 〜人材確保等促進税制における「国内新規雇用者」について(令和3年度税制改正)
珍奇な新規(続) 〜『人材確保等促進税制御利用ガイドブック(令和3年5月31日公表版)』
留保金課税における資本金基準と株主構成基準の交錯
非適格は「非適格である」であって「適格でない」ではない 〜組織再編税制
みんな大好き!倒産防(その2) 〜令和6年度税制改正大綱
みんな大好き!倒産防(その3) 〜令和6年度税制改正大綱
みんな大好き!倒産防(その4) 〜令和6年度税制改正大綱
みんな大好き!倒産防(その5) 〜令和6年度改正法律案

【所得税法】
社員割引
出張手当は節税になるのか?
支払調書における「支払金額」(支払の確定した金額)について
利子・配当・譲渡所得の課税方式の選択について(2020.2.24現在)
支払調書における「支払金額」(支払の確定した金額)について【追補】
さよなら「権利確定主義」(その1) 〜事業所得と給与所得
さよなら「権利確定主義」(その2) 〜不動産所得
さよなら「権利確定主義」(その3) 〜譲渡所得
さよなら「権利確定主義」(その4) 〜違法所得
「生活に通常必要な動産」で「生活に通常必要でない動産」
サラリーマンマイカー訴訟 〜生活に通常必要でも必要でなくもない資産
伊藤滋夫ほか「要件事実で構成する所得税法」(中央経済社2019)
どこまでも追いかけてくる、夜の月のように 〜租税回避チャレンジ
リーガルマインド住宅ローン控除(その1) 〜転勤と住宅借入金等特別控除
リーガルマインド住宅ローン控除(その2) 〜転勤と離婚と住宅借入金等特別控除
リーガルマインド住宅ローン控除(その3) 〜転勤と死別と住宅借入金等特別控除
リーガルマインド住宅ローン控除(その4) 〜転勤と死別と姻族と住宅借入金等特別控除
長崎年金二重課税訴訟の要件事実(と称するところのもの)
必要経費 vs 家事費・家事関連費
信託型ストックオプション雑感
みんな大好き!倒産防。 〜小規模共済もお好きでしょ

【年末調整】
色々な壁の話し(配偶者控除・配偶者特別控除)2018ver.
年末調整H29
リーガルマインド年末調整(その1) 〜規範論的アプローチと類型論的アプローチの相克
リーガルマインド年末調整(その2) 〜規範論的アプローチと類型論的アプローチの相克
リーガルマインド年末調整(その3) 〜規範論的アプローチと類型論的アプローチの相克
リーガルマインド年末調整(その4) 〜規範論的アプローチと類型論的アプローチの相克
機能的年末調整論(その1) 〜年末調整と離婚(配偶者)
機能的年末調整論(その2) 〜年末調整と死別(配偶者)
機能的年末調整論(その3) 〜年末調整と結婚(子)
機能的年末調整論(その4) 〜年末調整と死別(子)
リーガルマインド法定調書合計表 〜規範論的アプローチと類型論的アプローチの相克

【消費税法】
消費税、免税とるって大変よ、という話(2018.1.11現在のルール)。
特定新規設立法人のインフィニティ感
引けない消費税 〜リバースチャージと控除対象外消費税
益税憎んで損税憎まず 〜消費税法の理論構造(種蒔き編1)
〈還付をみたら泥棒と思え〉思想 〜消費税法の理論構造(種蒔き編2)
消費税は〈偽装〉法人税? 〜消費税法の理論構造(種蒔き編3)
二元的消費課税論 〜消費税法の理論構造(種蒔き編4)
合成の悪魔 〜消費税法の理論構造(種蒔き編5)
さよなら付加価値税 〜消費税法の理論構造(種蒔き編6)
「譲渡−インボイス=???」 〜消費税法の理論構造(種蒔き編7)
消費税における《後のせサクサク vs 先入れドロドロ》 〜消費税法の理論構造(種蒔き編8)
《インボイスをもって益税を割く》 〜消費税法の理論構造(種蒔き編9)
条文構造(インボイス前) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編10)
条文構造(インボイス後) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編11)
幻想消費税法 vs 条文消費税法 〜消費税法の理論構造(種蒔き編12)
電気通信利用役務の提供の構造1 〜消費税法の理論構造(種蒔き編13)
電気通信利用役務の提供の構造2 〜消費税法の理論構造(種蒔き編14)
偽装リバースチャージとしてのインボイス制度 〜消費税法の理論構造(種蒔き編15)
空想消費税法 vs 条文消費税法 〜消費税法の理論構造(種蒔き編16)
益税・損税・二重課税1 〜消費税法の理論構造(種蒔き編17)
益税・損税・二重課税2 〜消費税法の理論構造(種蒔き編18)
錬金術型消費課税 〜消費税法の理論構造(種蒔き編19)
予定は予定 〜消費税法の理論構造(種蒔き編20)
無限課税変 〜消費税法の理論構造(種蒔き編21)
オフィシャル村八分 〜消費税法の理論構造(種蒔き編22)
《輸出免税を見たら脱税だと思え》思想 〜消費税法の理論構造(種蒔き編23)
《免税事業者は消費税をネコババしている》思想 〜消費税法の理論構造(種蒔き編24)
租税作法論 〜消費税法の理論構造(種蒔き編25)
インボイス行為無価値論 〜消費税法の理論構造(種蒔き編26)
免税事業者Requiem(第1曲) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編27)
免税事業者Requiem(第2曲) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編28)
免税事業者Requiem(第3曲) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編29)
小島孝子「電帳法とインボイス制度のきほん(令和5年度税制改正大綱対応版)」(税務研究会出版局2023)
《媒介者交付特例》がキモいのだが(その1) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編30)
《媒介者交付特例》がキモいのだが(その2) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編31)
《媒介者交付特例》がキモいのだが(その3) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編32)
熊王征秀「消費税法講義録 第4版」(中央経済社2023)
【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 暫定版
【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 暫定版補遺
《特定業種優遇税制》としてのインボイス特例(その1) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編33)
《特定業種優遇税制》としてのインボイス特例(その2) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編34)
【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 暫定版余滴
《特定業種優遇税制》としてのインボイス特例(その3) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編35)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その1) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編36)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その2) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編37)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その3) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編38)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その4) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編39)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その5) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編40)
【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 確定版
【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 決定版
調整対象固定資産と高額特定資産とインボイスと
自販機特例の改正(笑) 〜令和6年度税制改正大綱
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その6) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編41)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その7) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編42)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その8) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編43)
条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その9) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編44)
消費税法における実質と形式、そして計算へ 〜消費税法の理論構造(種蒔き編45)

【相続税法】
パラドキシカル同居 〜或いは税務シュレディンガーの○○
イタチ、巻き込み。 〜家なき子特例の平成30年改正
ヤバイ同居 〜続・家なき子特例の平成30年改正
関場修 山口暁弘「小規模宅地等の評価減の実務 第4版」(中央経済社2018)
タックスアンサーの中の譲歩と抵抗 〜小規模宅地等の特例を素材に
「要件書き込み」は趣旨解釈を駆逐する。〜小規模宅地等の特例を素材に
オーバーホール租税法・序論 〜小規模宅地等の特例を素材に
白井一馬「小規模宅地等の特例」(中央経済社2020)
僕たちは!出戻り保護要件です!! 〜家なき子特例の趣旨探訪1
ぼくたちは出戻り保護ができない。 〜家なき子特例の趣旨探訪2
あの日見た特例の趣旨を僕達はまだ知らない。 〜家なき子特例の趣旨探訪3(完)
タックスアンサー学習帳 〜やっててよかったTA式
貸付事業用宅地におけるトキ・ヒト・モノ(その1) 〜規範論
貸付事業用宅地におけるトキ・ヒト・モノ(その2) 〜類型論
貸付事業用宅地におけるトキ・ヒト・モノ(その3) 〜過程論1
貸付事業用宅地におけるトキ・ヒト・モノ(その4) 〜過程論2
貸付事業用宅地におけるトキ・ヒト・モノ(その5) 〜趣旨論
特定事業用宅地はトキ・モノ・モノ(その1)
特定事業用宅地はトキ・モノ・モノ(その2)
特定事業用宅地はトキ・モノ・モノ(その3)
特定同族会社事業用宅地は特定同族会社を保護しない
さよなら小規模宅地等の特例の趣旨探訪

【印紙税法】
私法の一般法とかいってふんぞり返っているわりに、隙だらけ。〜契約の成立と印紙税法
Janusの委任 〜成果報酬型委任と印紙税法
続・契約の成立と印紙税法(法適用通則法がこちらをみている)
続々・契約の成立と印紙税法(代理法がこちらをみている)
さよなら契約の成立と印紙税法 (結局いつもひとり)
魔界の王子と契約の成立と印紙税法
二段の推定と契約の成立と印紙税法 〜印紙税法における実体法と手続法の交錯
おかわり契約の成立と印紙税法(法人法がこちらをみている)

【地方税法】
無償減資で均等割下げ(節税系の記事ではなく)
「合計所得金額」に退職所得は含まれるし含まれない。〜令和4年度税制改正大綱を素材に
非居住者に対する退職所得と住民税
例による×読替規定の鬼コンボ(その1) 〜地方税法の「合計所得金額」
例による×読替規定の鬼コンボ(その2) 〜地方税法の「合計所得金額」

【国際租税法】
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その1)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その2)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その3)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その4)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その5)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その6)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その7)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その8)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その9)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その10)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その11)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その12)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(まとめ)
井上康一・仲谷栄一郎「租税条約と国内税法の交錯 第2版」(商事法務2011)

【会計】
財務分析総論 〜稼ぐ、彼女の如く。
金子智朗「経営分析の超入門講座」(秀和システム2012)

【基礎法学】
「ポケット六法」は総合事項索引を倒さないと本体に攻撃が通らない 〜事項索引 de 勉強法
「法律学小辞典」の「小」は「小スキピオ」の「小」
ホッブズ「リヴァイアサン」 〜彼の設定厨。
田中成明ほか「法思想史」(有斐閣1997)
判例の機能的考察(タイトル倒れ)
ロジカルシンキングによる試験問題おイジり学習法
法律解釈のフローチャート(助走編)
フローチャートで遊ぼう。 〜フローチャート総論
フローチャートを作ろう(その1) 〜文理解釈(付・反対解釈)
フローチャートを作ろう(その2) 〜定義付け解釈
フローチャートを作ろう(その3) 〜縮小解釈(縮小系)
フローチャートを作ろう(その4) 〜拡大解釈(拡大系)
フローチャートを作ろう(その5) 〜慣習法
フローチャートを作ろう(その6) 〜判例法
法源の機能的考察

【民法】
潮見佳男「新債権総論1・2(法律学の森)」(信山社 2017)
潮見佳男「基本講義 債権各論 第4版」(新世社2021,2022)
ユーのネームは。 〜「新注釈民法」と私
前田達明「続・民法学の展開 (民法研究 第三巻)」(成文堂2017)
潮見佳男「詳解 相続法 第2版」(弘文堂2022)
平井宜雄「債権各論I上 契約総論」(弘文堂2008)
内田勝一「借地借家法案内」(勁草書房2017)
米倉明「プレップ民法(第5版)」(弘文堂2018)
池田真朗「スタートライン債権法(第7版)」(日本評論社2020)
窪田充見「家族法 第4版」(有斐閣2019)
時効の中断・停止から時効の完成猶予・更新へ
ドキッ!?ドグマだらけの民法改正
どんな子にも親に内緒のコトがある。 〜民法98条の2の謎に迫る(迫れていない)
後藤巻則「契約法講義」(弘文堂2017)
加賀山茂「求められる改正民法の教え方」(信山社2019)
内田貴「民法3(第4版)債権総論・担保物権」(東京大学出版会2020)
金井高志「民法でみる法律学習法 第2版」(日本評論社2021)
自分のドグマは自分で見えない。 〜「原始的不能のドグマ」再訪

【労働法】
あえて言おう!カスであると!(被用者・応募者側からみたみなし残業代)
下井隆史「労働基準法 第5版」(有斐閣2019)
零れ落ちるもの(その1) 〜NO 雇用契約 NO 労働契約
零れ落ちるもの(その2) 〜有期雇用契約と改正民法の経過措置
零れ落ちるもの(その3) 〜有期雇用解約ルール
零れ落ちるもの(その4) 〜無期雇用解約ルール
零れ落ちるもの(その5) 〜内定解約ルール
土田道夫「労働契約法 第2版」(有斐閣2016)
リーガルマインド年次有給休暇 〜原則付与と比例付与
水町勇一郎「集団の再生」(有斐閣2005)
リーガルマインド事業場外労働のみなし労働時間制
松尾剛行「AI・HRテック対応 人事労務情報管理の法律実務」(弘文堂2019)
年休権は《更新》されない?(その1)
年休権は《更新》されない?(その2)
適用除外☆Gradation 〜育児介護休業法編
萩原京二、岡崎教行「個人契約型社員制度と就業規則・契約書作成の実務」(日本法令2023)
三六協定と特別条項のあいだ 〜rosso e blu
森戸英幸「プレップ労働法 第7版」(弘文堂2023)
倉重公太朗,白石紘一「実務詳解 職業安定法」(弘文堂2023)
安枝英、,西村健一郎「労働法 第13版」(有斐閣2021)
吉田利宏「実務家のための労働法令読みこなし術」(労務行政2013)

【社会保障法】
社会保険適用拡大について(2022年10月〜) 〜規範論的アプローチと類型論的アプローチの相克
いろんな産休と育休 〜法間インターフェイス論
「出産手当金支給申請書」違法論
養育期間標準報酬月額の特例はどっち?
【事例演習】育休期間中の社保免除
黒田有志弥ほか「社会保障法(有斐閣ストゥディア)」(有斐閣2019)
小西國友「社会保障法」(有斐閣2001)

【会社法・商法】
前田庸「手形法・小切手法入門」(有斐閣 1983)
川口恭弘「金融商品取引法への誘い」(有斐閣2018)
近藤光男「商法総則・商行為法 第8版」(有斐閣2019)
関俊彦「商法総論総則」(有斐閣2006)
小塚荘一郎,森田果「支払決済法 第3版」(商事法務2018)
高橋美加ほか「会社法(第3版)」 (弘文堂2020) 〜付・税理士と会社法の教科書
大垣尚司「金融から学ぶ会社法入門」(勁草書房2017)
大塚英明ほか「商法総則・商行為法 第3版」(有斐閣2019)
安部 慶彦「詳解 合同会社の法務と税務」(中央経済社2023)

【民事訴訟法】
新堂幸司「民事訴訟制度の役割」(有斐閣1993)
新堂幸司「新民事訴訟法 第6版」(弘文堂2019) 〜付・民事訴訟法と税理士
大島 眞一「完全講義 民事裁判実務の基礎 上巻(第3版) 」(民事法研究会2019)

【知的財産法】
システム開発における先行者利益について
田村善之「知財の理論」(有斐閣2019)

【競争法】
白石忠志「技術と競争の法的構造」(有斐閣1994)
デビッド・ガーバー「競争法ガイド」(東京大学出版会2021)

【倒産法】
小林秀之「破産から新民法がみえる」(日本評論社 2018)
美人若女将連続バラバラ租税債権 〜犯人は破産法
徳田 和幸「プレップ破産法 第7版」(弘文堂2019)

【憲法】
大島 義則「憲法ガール Remake Edition」(法律文化社 2018) 〜あわよくばSuccubus。
戸松秀典「憲法」(弘文堂 2015)
ミシェル・トロペール(南野森訳)「リアリズムの法解釈理論」(勁草書房2013)

【行政法】
大橋 洋一「社会とつながる行政法入門 第2版」(有斐閣2021)
高木光「行政法」(有斐閣2015)
原田尚彦「行政法要論(全訂第七版補訂二版)」(学陽書房2012)
遠藤博也「行政法スケッチ」(有斐閣1987)

【刑法】
井田良「入門刑法学・総論」(有斐閣2018)ほか
井田良「講義刑法学・総論 第2版」(有斐閣2018)
井田良「講義刑法学・各論 第2版」(有斐閣2020)
辰井聡子「因果関係論」(有斐閣2006)
裁判所職員総合研修所「刑法総論講義案 (四訂版)」(司法協会2016)
松澤伸「機能主義刑法学の理論―デンマーク刑法学の思想」(信山社2001)
安田拓人ほか「ひとりで学ぶ刑法」(有斐閣2015)
小林憲太郎「ライブ講義 刑法入門」(新世社2016)
藤木英雄「公害犯罪」(東京大学出版会1975)
井田良「犯罪論の現在と目的的行為論」(成文堂1996)
橋爪隆「刑法総論の悩みどころ」(有斐閣2020)
所一彦「刑事政策の基礎理論」(大成出版社1994)

【国際私法】
視野を広げるための、国際私法
多層的請求権競合論と、メロンの美味しいところだけいただく感じの。
野村美明「新・ケースで学ぶ国際私法」(法律文化社2020)
多田望ほか「国際私法 (有斐閣ストゥディア)」 (有斐閣2021)
法適用通則法5条と35条における連動と非連動 〜法律学習フローチャート各論
双方的要件は準拠実質法を駆逐する。 〜婚姻成立の準拠法

【弁護士と税理士】
弁護士事務所と税理士事務所(似ていない)

【酒撮り】
東洋美人(一番纏 純米大吟醸)【山口】
雄町(天吹・純米吟醸)+ 愛山(天吹・大吟醸)【佐賀】
夢+叶(東薫大吟醸)【千葉】
寿 満寿泉(大吟醸)【富山】
夢穂波(大吟醸)【岩手】
獺祭(純米大吟醸 磨き二割三分)【山口】
浜千鳥(純米大吟醸)【岩手】

【ガジェット】
Logicool G105(ゲーミングキーボード)
Logicool G300s(ゲーミングマウス)
刷り込み−会計ソフトの選び方
開放感−そして携帯端末の思ひ出
架空の思い出 −私とテレビゲームの。
ジオンはあと10年は戦える
モニ旅。 〜ぼくのPCモニター遍歴
Logicool G910R(ゲーミングキーボード)
Logicool G813(ゲーミングキーボード)
【急募】星のカービィ缶バッジ(文字)の活用法について
「丸善リサーチ」と私。

【メンタル】
メンタル・ロック(mental lock)
「俺がガンダムだ!」
あなたの動機はどこから?
あなたは仕事に何を求めているのか。

【音楽と私】
チェリビダッケ&ミュンヘン・フィル/ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調
シューリヒト&ウィーン・フィル/ブルックナー: 交響曲第9番
カイルベルト&ベルリン・フィル/ブルックナー:交響曲第9番
三上ちさこ「I AM Ready!」 〜付・音楽と私

【日記】
神宮詣
定規か電卓か、いや定規と電卓だ。
俺のいちごミルクフォルダが火を噴くぜ 2017
なぜ吸血鬼は自分の血を吸わないのか。 〜AI時代の吸血士のための生存戦略セミナー
ブログURL変更しましたのお知らせ
俺のいちごミルクフォルダが火を噴くぜ 2018
ネット古書店 購入お作法(含、小トラブルご報告)
俺のいちごミルクフォルダが火を噴くぜ 2019

【事務所案内】
はじめに
事務所名について
税理士事務所(個人)と株式会社の関係について
はじめます!!!
会社名の由来
なんでブログを書いているの?
サービスと対価(税理士報酬の場合)
圧倒的インプット
押収品
私たちのファームに新しいクルーがジョインしてくれました!!!!!!
posted by ウロ at 00:00| Comment(0) | 記事一覧

2025年12月30日

供え本(法学体系書編)

 「供え本」(そなえぼん)とは、読まなくてもよいからさしあたり書棚にお供え(備え)しておきなさい、という本です。

 一度も開かないまま、改訂版が出ても逐一悲しまない(繰り返し経験済み)。
 むしろ改訂版を出してくれたことを喜びましょう。
 持っててよかった、と思うときがくるかもしれないし。 

 ラインナップ、万人向けと個人的嗜好との葛藤が垣間見えるかもしれません。

【憲法】
戸松秀典「憲法 」(弘文堂2015)

【行政法】
宇賀克也「行政法概説1 第8版」(有斐閣2023)
宇賀克也「行政法概説2 第7版」(有斐閣2021)
宇賀克也「行政法概説3 第5版」(有斐閣2019)
宇賀克也「地方自治法概説 第10版」(有斐閣2023)
藤田宙靖「新版 行政法総論 上巻 」(青林書院2020)
藤田宙靖「新版 行政法総論 下巻 」(青林書院2020)
藤田宙靖「行政組織法 第2版」(有斐閣2022)
岡村久道「個人情報保護法 第4版」(商事法務2022)

【民法】
中田裕康「債権総論 第4版」(岩波書店2020)
中田裕康「契約法 新版」(有斐閣2021)
奥田昌道,佐々木茂美「新版 債権総論 上巻 」(判例タイムズ社2020)
奥田昌道,佐々木茂美「新版 債権総論 中巻 」(判例タイムズ社2021)
奥田昌道,佐々木茂美「新版 債権総論 下巻 」(判例タイムズ社2022)

【会社法・商法】
江頭憲治郎「株式会社法 第8版」(有斐閣2021)
田中亘「会社法 第4版」(東京大学出版会2023)
江頭憲治郎「商取引法 第9版」(弘文堂2022)
黒沼悦郎「金融商品取引法 第2版」(有斐閣2020)

【民事手続法】
伊藤眞「民事訴訟法 第8版」(有斐閣2023)
新堂幸司「新民事訴訟法 第6版」(弘文堂2019)
中野 貞一郎,下村 正明 「民事執行法 改訂版」(青林書院2021)
瀬木比呂志「民事保全法 新訂第2版」(日本評論社2020)

【倒産法】
伊藤眞「破産法・民事再生法 第5版」(有斐閣2022)
伊藤眞「会社更生法・特別清算法 」(有斐閣2020)

【刑法】
裁判所職員総合研修所「刑法総論講義案 四訂版」(司法協会2018)
西田典之,橋爪隆「刑法各論 第7版」(弘文堂2018)

【刑事手続法】
酒巻匡「刑事訴訟法 第2版」(有斐閣2020)
三井誠,酒巻匡「入門刑事手続法 第9版」(有斐閣2023)

【租税法】
金子宏「租税法 第24版」(弘文堂2021)

【労働法】
菅野和夫「労働法 第12版」(弘文堂2019)
水町勇一郎「詳解 労働法 第3版」(東京大学出版会2023)
荒木尚志「労働法 第5版」(有斐閣2022)

【社会保障法】
菊池馨実「社会保障法 第3版」(有斐閣2022)
堀勝洋「年金保険法 第5版」(法律文化社2022)

【知的財産法】
中山信弘「著作権法 第4版」(有斐閣2023)
中山信弘「特許法 第5版」(弘文堂2023)
加戸守行「著作権法逐条講義 七訂新版」(著作権情報センター2021)

【独占禁止法】
白石忠志「独占禁止法 第4版」(有斐閣2023)
泉水文雄「独占禁止法」(有斐閣2022)

【信託法】
新井誠「信託法 第4版」(有斐閣2014)
道垣内弘人「信託法 第2版」(有斐閣2022)

【保険法】
山下友信「保険法(上)」(有斐閣 2018)
山下友信「保険法(下)」(有斐閣 2022)
posted by ウロ at 00:00| Comment(0) | 法律書マニアクス

2024年02月26日

みんな大好き!倒産防(その6) 〜小規模共済もお好きでしょ

 これまでの記事では、法人税法における「益金/損金」を念頭において検討してきました。

みんな大好き!倒産防(その5) 〜令和6年度改正法律案

 「個人」の場合は、これが所得税法における事業所得の「収入金額/必要経費」に置き換わるわけですが、論ずべきことは法人と同じはずです。

 一応、条文と通達を貼り付けておきます。

・所得税法 第二十七条(事業所得)
1 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。
2 事業所得の金額は、その年中の事業所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする。

・所得税法 第三十七条(必要経費)
1 その年分の事業所得の金額(略)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。

・租税特別措置法 第二十八条(特定の基金に対する負担金等の必要経費算入の特例)
1 個人が、各年において、長期間にわたつて使用され、又は運用される基金に係る負担金又は掛金で次に掲げるものを支出した場合には、その支出した金額は、その支出した日の属する年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
二 独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う中小企業倒産防止共済法(昭和五十二年法律第八十四号)の規定による中小企業倒産防止共済事業に係る基金に充てるための同法第二条第二項に規定する共済契約に係る掛金
2 前項の規定は、確定申告書に同項に規定する金額の必要経費に関する明細書の添付がない場合には、適用しない。ただし、当該添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その添付がなかつたことにつき税務署長がやむを得ない事情があると認める場合において、当該明細書の提出があつたときは、この限りでない。

・改正法案
第二十八条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
 2 前項(第二号に係る部分に限る。)の規定は、個人の締結していた同号に規定する共済契約につき解除があつた後同号に規定する共済契約を締結した当該個人がその解除の日から同日以後二年を経過する日までの間に当該共済契約について支出する同号に掲げる掛金については、適用しない。

・改正後措置法 第二十八条
1 個人が、各年において、長期間にわたつて使用され、又は運用される基金に係る負担金又は掛金で次に掲げるものを支出した場合には、その支出した金額は、その支出した日の属する年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
二 独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う中小企業倒産防止共済法(昭和五十二年法律第八十四号)の規定による中小企業倒産防止共済事業に係る基金に充てるための同法第二条第二項に規定する共済契約に係る掛金
 2 前項(第二号に係る部分に限る。)の規定は、個人の締結していた同号に規定する共済契約につき解除があつた後同号に規定する共済契約を締結した当該個人がその解除の日から同日以後二年を経過する日までの間に当該共済契約について支出する同号に掲げる掛金については、適用しない。
3 第一項の規定は、確定申告書に同項に規定する金額の必要経費に関する明細書の添付がない場合には、適用しない。ただし、当該添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その添付がなかつたことにつき税務署長がやむを得ない事情があると認める場合において、当該明細書の提出があつたときは、この限りでない。

・租税特別措置法に係る所得税の取扱いについて (措置法通達(所得税関係))
第28条((特定の基金に対する負担金等の必要経費算入の特例))関係
28−2(負担金等の必要経費算入時期)
 措置法第28条に規定する負担金又は掛金(以下この項において「負担金等」という。)の必要経費算入時期は、個人が当該負担金等を現実に支払った日(財務大臣の指定前に支払ったものについては、その指定のあった日)の属する年分となることに留意する。
28−3(中小企業倒産防止共済事業の前払掛金)
 中小企業倒産防止共済法(昭和52年法律第84号)の規定により共済契約を締結した者が独立行政法人中小企業基盤整備機構に前納した共済契約に係る掛金は、前納の期間が1年以内であるものを除き、措置法第28条第1項第2号に掲げる掛金に該当しない。


 構造は法人と全く同じで。
 通達で前納1年に制限しちゃっていいのかということと、解約手当金は必要経費の裏返しだからといって当然のごとく事業所得の収入金額として扱っていいのか、ということが、やはり問題となるわけです。

 この点については、すでに法人について論じたところを参照してもらうとして。

 ちなみに、現行の2項にいう「明細書」、今ではオフィシャルなものが出てますが。どういうわけか最近まで決まった書式がありませんでした。

特定の基金に対する負担金等の必要経費算入に関する明細書


 法人と同じなのに、わざわざ個人のほうまで持ち出した理由。所得税における節税ライターの皆さんの鉄板ネタ、「小規模企業共済」との対比をするためです。

 法人 倒産防(益金/損金)
 個人 倒産防(収入金額/必要経費)
 個人 小規模共済(一時所得/所得控除)

 「解約手当金」の扱いについては省略して、以下「掛金」のほうだけ検討します。
 まず、御本尊である「所得控除」の規定から。

・所得税法 第七十五条(小規模企業共済等掛金控除)
1 居住者が、各年において、小規模企業共済等掛金を支払つた場合には、その支払つた金額を、その者のその年分の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から控除する。
2 前項に規定する小規模企業共済等掛金とは、次に掲げる掛金をいう。
一 小規模企業共済法(昭和四十年法律第百二号)第二条第二項(定義)に規定する共済契約(政令で定めるものを除く。)に基づく掛金


 倒産防と異なり、措置法様に所得マイナスしていただくのではなく。所得税法の中に規定されています。

 節税商品としての節操のない使われ方からすれば、倒産防と同じくこちらにも「2年制限」が入ってもおかしくなさそうです、が、その場合は措置法ではなく所得税法本体に改正を入れなければならないことになります。
 まあ、措置法より所得税法のほうが改正しにくい、なんてのは雰囲気だけでしょうから。改正しようと思えばいつでもできてしまうはずです。


 では、「前納」についてはどう定められているかというと。
 倒産防と同じく、通達で規定されています。

・所得税法基本通達 法第74条《社会保険料控除》及び第75条《小規模企業共済等掛金控除》関係
74・75-1(その年に支払った社会保険料又は小規模企業共済等掛金)
 法第74条第1項又は第75条第1項に規定する「支払った金額」については、次による。
(1) 納付期日が到来した社会保険料又は小規模企業共済等掛金(以下74・75-3までにおいてこれらを「社会保険料等」という。)であっても、現実に支払っていないものは含まれない。
(2) 前納した社会保険料等については、次の算式により計算した金額はその年において支払った金額とする。
 (算式)
 前納した社会保険料等の総額(前納により割引された場合には、その割引後の金額)×(前納した社会保険料等に係るその年中に到来する納付期日の回数)÷(前納した社会保険料等に係る納付期日の総回数)

(注) 前納した社会保険料等とは、各納付期日が到来するごとに社会保険料等に充当するものとしてあらかじめ納付した金額で、まだ充当されない残額があるうちに年金等の給付事由が生じたなどにより社会保険料等の納付を要しないこととなった場合に当該残額に相当する金額が返還されることとなっているものをいう。

74・75-2(前納した社会保険料等の特例)
 前納した社会保険料等のうちその前納の期間が1年以内のもの及び法令に一定期間の社会保険料等を前納することができる旨の規定がある場合における当該規定に基づき前納したものについては、その前納をした者がその前納した社会保険料等の全額をその支払った年の社会保険料等として確定申告書又は給与所得者の保険料控除申告書に記載した場合には、74・75-1の(2)にかかわらず、その全額をその年において支払った社会保険料等の金額として差し支えない。
 なお、この前納した社会保険料等の特例(以下この項において「特例」という。)を適用せずに確定申告書を提出した場合には、その後において更正の請求をするときにおいても、この特例を適用することはできないことに留意する。


 倒産防には対応するものがない、前納した場合の按分算式が、75-1(2)(以下「74・」は省略)に規定されています。要するに、前納した場合は納付期日がきて充当されてはじめて「支払った」ことになるのだと。
 「社会保険料」と「小規模共済等」とが抱き合わせ感まる出しで規定されていて。全く同じ扱いでいいのか、という疑問もあるものの、さしあたり正しいものとしておきます。

 で、75-1を踏まえたうえで、75-2の『特例』によって、前納1年までなら所得控除しても「差し支えない。」こととしています。
 同じく「前納1年にかぎる」というのに、なぜ倒産防とは言い回しを変えてきているのか。何かしらの意図があるのかどうか。

  倒産防   「1年以内」以外は掛金に該当しない。
  小規模共済 「1年以内」なら所得控除に入れても差し支えない。


 所得税法72条以下の一連の「所得控除」を見ていただければ分かるとおり、ここには種々雑多な政策的考慮が煮染められた控除項目が陳列されています。
 「益金/損金」「収入金額/必要経費」のような、プラス/マイナスの対概念が想定しがたいところ。

   益金⇔損金
   収入金額⇔必要経費
   ????⇔所得控除

 倒産防の場合は、費用性が(ほぼ)ないにもかかわらず、政策的な考慮から「損金・必要経費」扱いされているわけです。これと比べても、小規模共済の「所得控除」なんて、より強烈な政策的な考慮が働いているのでしょう。
 確かに、所得税法/措置法という置き場所だけから対比すれば、措置法に規定されている倒産防のほうが政策的考慮が強そうにも思えます。が、退職金の積立にすぎない小規模共済掛金全額を、所得からそのまま控除してくれるなんて、倒産防以上の政策的考慮が働いているといえるのではないでしょうか。


 倒産防でははっきりしませんでしたが、小規模共済については充当されて所得控除できるという解釈が示されています。
 と言ったすぐそばから、前納1年までOKだと勝手に広げてしまっています。通達自身はこれを『特例』だと自称していて、マッチポンプも甚だしい。

 倒産防の場合は、措置法で損金算入できるとしたこと自体が、法人税法に対する特例という位置づけだったわけです。
 他方で、小規模共済においては、通達で所得税法を狭めて解釈した上で、通達で特別に緩和してあげる、という遣り口となっています。自らのスペシャル感を出したいがために、法律を貶めるきたねえ手口ですね。

 そして、法律を勝手に拡張しちゃっただけだから、後から「更正の請求」されても認めてあげられないよと。
 これは通常の「当初申告要件」が、当初の適法な申告から適法な申告には直せない(適法申告⇒適法申告)というのとは違っていて。「充当した分」から「前納1年分」に直すのは適法申告から違法申告に直すことだから、当然法律上認めてあげることはできません、ということを言っているわけです。
 当初申告なら違法なものも認めるが、更正段階では違法なものは認められない、という謎の中途半端な潔癖ぶりが発揮されています。

 納税者有利だから誰も何も文句を言わないものの。《合法性の原則》からすれば、めちゃくちゃな実務運用と評価されるところでしょう。


 翻って。

 倒産防についても、以上の小規模共済の通達を横流しすれば、「充当されたら必要経費に該当、前納1年は通達が勝手に拡張」といえるところです。
 が、措置法通達と所得税通達とで書きぶりが異なっているわけで。単純にパラレルな理解をしてしまってよいものなのかどうか。

 そもそもの話、通達にどう書いてあるかは参考にすぎず。法律上の「損金」「必要経費」「所得控除」それぞれの解釈から導き出すのが本筋なのでしょう。
 が、例によって心の余裕ないので、ここでは以上の整理整頓までにとどめておきます。
posted by ウロ at 11:11| Comment(0) | 所得税法

2024年02月19日

みんな大好き!倒産防(その5) 〜令和6年度改正法律案

 この時期になっても、税制改正ネタを税制改正大綱「のみ」を素材として記述している記事、信頼性は低いと決めつけてもらってもいいと思います。

 というのも、この時期になると財務省から「法律案」が公表されます。そのため、制度の正確な理解をするためには、法律案を読み込むことが必須となります。

第213回国会における財務省関連法律(財務省)
所得税法等の一部を改正する法律案
https://www.mof.go.jp/about_mof/bills/213diet/st060202h.pdf
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g21309001.htm

 もちろん、現時点ではまだ「案」だし。法律で全てカバーされているわけでもなく。これ以降に公表される政令・省令、通達もあわせて確認する必要はあります。
 が、少なくとも、法律でカバーされる予定のものは、法律案から読み取るべきものでしょう。

 とはいえ、成立後ですら条文を読まない節税ライターさんの記事が溢れかえっている現状で、法律案にまで目を通せというのは無茶な要求なのかもしれません。
 インボイスの8割控除でデマの拡散に協力した、という前科があるにもかかわらず。更生が見込めないのが哀しい現実。

【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 決定版

 今回、特にたちが悪いのが「定額減税」。
 成立前だというのに、先走って「特設サイト」なんてものまで作られていて。

定額減税特設サイト(国税庁)

 Q&Aワナビーの方々が大好きな「国税庁Q&A」もすでに出来上がってしまっています。
 法律案を無視して、「Q&A」だけみてあーでもないこーでもないと言うだけの記事が、これから雨後の筍のように溢れかえるのでしょう。

  理想:大綱→法律案→法律 (Q&A等は参考どまり)
  現実:大綱→Q&A (法律案・法律は見ない)


 以上は単なる前置きです。
 先日触れた「倒産防」の改正につき、法律案が公表されたのでフォローしておきます、というのが本論です。

みんな大好き!倒産防(その2) 〜令和6年度税制改正大綱
みんな大好き!倒産防(その3) 〜令和6年度税制改正大綱
みんな大好き!倒産防(その4) 〜令和6年度税制改正大綱

 法律案は次のとおり。

第六十六条の十一第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項(第二号に係る部分に限る。)の規定は、法人の締結していた同号に規定する共済契約につき解除があつた後同号に規定する共済契約を締結した当該法人がその解除の日から同日以後二年を経過する日までの間に当該共済契約について支出する同号に掲げる掛金については、適用しない。


 これを現行法に溶け込ませると、以下のとおりとなります。

第六十六条の十一(特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例)
1 法人が、各事業年度において、長期間にわたつて使用され、又は運用される基金又は信託財産に係る負担金又は掛金で次に掲げるものを支出した場合には、その支出した金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
二 独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う中小企業倒産防止共済法の規定による中小企業倒産防止共済事業に係る基金に充てるための同法第二条第二項に規定する共済契約に係る掛金

2 前項(第二号に係る部分に限る。)の規定は、法人の締結していた同号に規定する共済契約につき解除があつた後同号に規定する共済契約を締結した当該法人がその解除の日から同日以後二年を経過する日までの間に当該共済契約について支出する同号に掲げる掛金については、適用しない。

3 第一項の規定は、確定申告書等に同項に規定する金額の損金算入に関する明細書の添付がない場合には、適用しない。ただし、当該添付がない確定申告書等の提出があつた場合においても、その添付がなかつたことにつき税務署長がやむを得ない事情があると認める場合において、当該明細書の提出があつたときは、この限りでない。


 あわせて適用時期に関する経過措置は以下のとおり。

(特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例に関する経過措置)
第五十三条 新租税特別措置法第六十六条の十一第二項の規定は、法人の締結していた同項に規定する共済契約につき令和六年十月一日以後に解除があった後同項に規定する共済契約を締結した当該法人が当該共済契約について支出する同項に規定する掛金について適用する。


 まあ、特にサプライズもなく。大綱に規定されたとおりの条文となっています。
 とはいえ、インボイスにおける「8割控除」のときのような例もあるわけで。立案者がヘンテコなオリジナリティを発揮していないか、きちんと確認しておく必要があります。

【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 暫定版補遺

 倒産防に関しては、大綱に書かれたことを素直に条文化したものと評価できるでしょう。しかしまあ、8割控除はなんで勝手に内容変えちゃったんでしょうかね。


 それはさておき。

 すでに記事にしたとおり、通達における前納1年限定ルールや、法人税法における益金ルールとの絡みが、相変わらずスッキリしないままです。

 法律案の書きぶりからすると、たとえば、解約後すぐに再加入した場合、2年間は損金不算入ですが、そのまま払い続けていれば2年経過後からは損金算入できることになります。
 別に解約後に即再加入することが禁止されているわけでなく。ただ単に損金算入ができないというだけですので。

 で、この状態から40か月分納付後に解約した場合、結論だけでいうと、最初の2年に対応する解約手当金は益金不算入、残りは益金算入とするのが妥当だと思います。
 が、このような区分を、法人税法22条2項の益金ルールだけから導くことが可能なのでしょうか。法人税法における益金ルールと損金ルールはそれぞれ別モノであって。《オセロ思考》によって結論を導くことはできない、ということはすでに論じたとおりです。

 また、解約後2年以内に再加入して1年分前納した場合はどうなるか。文言どおりなら「支出」の時点が2年以内かどうかで判定することになるでしょうか。

 このあたり、さすがに通達で何かしら触れるような気もしますが。さて、どうなるでしょう。

みんな大好き!倒産防(その6) 〜小規模共済もお好きでしょ
posted by ウロ at 11:23| Comment(0) | 法人税法

2024年02月12日

消費税法における実質と形式、そして計算へ 〜消費税法の理論構造(種蒔き編45)

 法に定める要件として、しばしば「実質要件/形式要件」などと区別されることがあります。

 たとえば、保証契約においては、意思表示の合致(実質要件)だけでは足りず書面の作成(形式要件)が必要とされる、といったように、実質と形式とを区別して記述されたりします。

 税法においても、同様に実質要件/形式要件の区別が可能です。
 が、それに加えて、税法に特徴的な規定として「計算規定」というものを観念することができます(もちろん、民法でも「相続編」のように計算要素強めな領域もあります)。

条文解析《インボイスいらない特例》の法的構造について(その9) 〜消費税法の理論構造(種蒔き編44)


 《インボイスいらない特例》の究極系と位置づけることができるのが、30条7項但書の「災害その他やむを得ない事情」のやつ(以下、これを「災害」と略することがあります)。
 同条括弧書きの「困難である場合」のような、せせこましい限定列挙モノとはスケールが違います。

消費税法 第三十条(仕入れに係る消費税額の控除)
7 第一項の規定は、事業者が当該課税期間の課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿及び請求書等(請求書等の交付を受けることが困難である場合、特定課税仕入れに係るものである場合その他の政令で定める場合における当該課税仕入れ等の税額については、帳簿)を保存しない場合には、当該保存がない課税仕入れ、特定課税仕入れ又は課税貨物に係る課税仕入れ等の税額については、適用しない。ただし、災害その他やむを得ない事情により、当該保存をすることができなかつたことを当該事業者において証明した場合は、この限りでない。


 ここでいう「災害その他やむを得ない事情」というのが《実質要件》にあたります。で、このような事情があることにより、《形式要件》であるインボイスの保存がなくても税額控除できることになる、という構造になっています。


 さて、この場面における《計算規定》はどうなっているでしょうか。要するに「では控除額いくらだ?」ということです。

 長くなるのですが、該当規定をそのまま貼り付けます。

消費税法施行令 第四十六条(課税仕入れに係る消費税額の計算)
1 法第三十条第一項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、次の各号に掲げる課税仕入れ(特定課税仕入れに該当するものを除く。以下この章において同じ。)の区分に応じ当該各号に定める金額の合計額に百分の七十八を乗じて算出した金額とする。
一 適格請求書(法第五十七条の四第一項に規定する適格請求書をいう。以下同じ。)の交付を受けた課税仕入れ 当該適格請求書に記載されている同項第五号に掲げる消費税額等のうち当該課税仕入れに係る部分の金額
二 適格簡易請求書(法第五十七条の四第二項に規定する適格簡易請求書をいう。以下同じ。)の交付を受けた課税仕入れ 当該適格簡易請求書に記載されている同項第五号に掲げる消費税額等(当該適格簡易請求書に当該消費税額等の記載がないときは、当該消費税額等として第七十条の十に規定する方法に準じて算出した金額)のうち当該課税仕入れに係る部分の金額
三 法第三十条第九項第二号に掲げる電磁的記録(同項に規定する電磁的記録をいう。以下この項、第四十九条及び第五十条において同じ。)の提供を受けた課税仕入れ 当該電磁的記録に記録されている法第五十七条の四第一項第五号又は第二項第五号に掲げる消費税額等のうち当該課税仕入れに係る部分の金額
四 法第三十条第九項第三号に掲げる書類又は当該書類に記載すべき事項に係る電磁的記録を作成した課税仕入れ 当該書類に記載され、又は当該電磁的記録に記録されている第四十九条第四項第六号に掲げる消費税額等のうち当該課税仕入れに係る部分の金額
五 法第三十条第九項第四号に掲げる書類の交付又は当該書類に記載すべき事項に係る電磁的記録の提供を受けた課税仕入れ 当該書類に記載され、又は当該電磁的記録に記録されている第四十九条第六項第五号に掲げる消費税額等のうち当該課税仕入れに係る部分の金額
六 第四十九条第一項第一号イからニまでに掲げる課税仕入れ 課税仕入れに係る支払対価の額(法第三十条第八項第一号ニに規定する課税仕入れに係る支払対価の額をいう。以下この章において同じ。)に百十分の十(当該課税仕入れが他の者から受けた軽減対象課税資産の譲渡等に係るものである場合には、百八分の八)を乗じて算出した金額(当該金額に一円未満の端数が生じたときは、当該端数を切り捨て、又は四捨五入した後の金額)

2 事業者が、その課税期間に係る前項各号に掲げる課税仕入れについて、その課税仕入れの都度、課税仕入れに係る支払対価の額に百十分の十(当該課税仕入れが他の者から受けた軽減対象課税資産の譲渡等に係るものである場合には、百八分の八)を乗じて算出した金額(当該金額に一円未満の端数が生じたときは、当該端数を切り捨て、又は四捨五入した後の金額)を法第三十条第七項に規定する帳簿に記載している場合には、前項の規定にかかわらず、当該金額を合計した金額に百分の七十八を乗じて算出した金額を、同条第一項に規定する課税仕入れに係る消費税額とすることができる。

3 その課税期間に係る法第四十五条第一項第二号に掲げる税率の異なるごとに区分した課税標準額に対する消費税額の計算につき、同条第五項の規定の適用を受けない事業者は、第一項の規定にかかわらず、前項の規定の適用を受ける場合を除き、当該課税期間中に国内において行つた課税仕入れのうち第一項各号に掲げるものに係る課税仕入れに係る支払対価の額を税率の異なるごとに区分して合計した金額に、課税資産の譲渡等(特定資産の譲渡等及び軽減対象課税資産の譲渡等に該当するものを除く。)に係る部分については百十分の七・八を、軽減対象課税資産の譲渡等に係る部分については百八分の六・二四をそれぞれ乗じて算出した金額の合計額を、法第三十条第一項に規定する課税仕入れに係る消費税額とすることができる。


 1項が「請求書積上げ」、2項が「帳簿積上げ」、3項が「割戻し」の規定となります。
 売上を「積上げ」で処理した場合は仕入「割戻し」を選択できないわけですが、条文上は3項のような書きぶりで差配しているわけです。


 それはさておき。
 どの処理方法による場合でも、税額控除の対象となるのは、「1項各号」に定める課税仕入れに限定されています。「災害」の場合もそれ用の計算規定が見当たらないため、この規定によって計算することになります。

 では、実際にどのように計算されるでしょうか。

 この点、『インボイスの交付を受けたが災害により紛失。仕入先が連絡不能で再発行不可』というような事案であれば、1号の「適格請求書の交付を受けた課税仕入れ」に該当します。一度「交付」を受けさえすれば「保存」がなくても「交付を受けた」と言えますので。
 ゆえに、インボイスに記載してあったであろう税額をもとに、税額控除することが可能となるはずです。

   交付を受けた ⇒ 災害で紛失した ⇒ 保存できない

 問題は、『インボイスの交付を受ける前に被災。仕入先が連絡不能で発行不可』というような事案です。

   災害で交付を受けられない ⇒ 保存できない

 この場合、「交付」を受けていない以上は1号には該当せず、他の号にも該当しないため、税額控除できないことになりそうです。より正確にいうならば、『法30条7項但書に従い税額控除はできるが、施行令により算出される税額は0円』となるでしょうか。

 いかにも不条理極まりない。

 これに対して、『積上げではなく割戻しならいけるのでは』と思われる方がいるかもしれません。
 が、「割戻し」規定である3項においても、その計算対象は「1項各号」列挙の課税仕入れに限定されてしまっています。なので、やはり控除額は0円となります。


 以前に検討した、自販機特例などのせせこましいほうの《インボイスいらない特例》については、1項6号に専用の計算規定が用意されています。

 「入場券特例」以外は、そもそもインボイスが「交付」されていないことが前提となっています。それゆえ、計算方法は課税仕入れごとの「割戻し」でいくことが同号の中に記載されています。
 「割戻し」というと紛らわしいのですが、3項の割戻しとは違って課税仕入れごとに割戻しをします。

 ちなみに、「入場券特例」の場合は一度「交付」を受けているはずだから1項1号・2号も適用できるのか、という疑問もあります。が、ややこしくなるので深入りしません。

 何にしても、1項6号のような専用の計算規定が「災害」の場合には用意されていないということです。《究極系》のはずなのに、計算規定における待遇が悪すぎる。


 計算規定がこのような状態であることを前提として。

 翻って、法30条7項但書の《実質要件》としての適用範囲が問題となります。
 もし救済を想定しているのが、『交付を受けたが保存できなかった場合』だけなのであれば、現状の計算規定でも問題はないわけです。

  実質要件: 交付を受けたが保存できない場合
  計算規定: 交付を受けた場合

 これに対して『そもそも交付を受けられなかった場合』も救済の対象として想定しているのであれば、現行の計算規定は明らかに足りていないわけです。

  実質要件: 交付を受けたが保存できない場合
       +交付を受けられずに保存できない場合
  計算規定: 交付を受けた場合
        交付を受けていない場合は規定なし(?)


 法令上の規定がこのような構造であることを知ってか知らずか、運営の「よくあるお問い合わせ」では、《偽インボイス》を掴まされた場合も税額控除の適用を受けることが可能、という見解が開陳されています。

お問合せの多いご質問(令和6年1月26日更新)
【令和5年11月13日公表分】
問A (適格請求書発行事業者公表サイトの検索結果とレシート表記が異なる場合)

(注) 売手が適格請求書発行事業者以外の者であるにもかかわらず、自らの登録番号と誤認されるような英数字が記載されているような場合には、当該請求書等は適格請求書等に該当しないこととなりますが、適格請求書発行事業者以外の者がそうした適格請求書又は適格簡易請求書であると誤認されるおそれのある表示をした書類を交付することや、適格請求書発行事業者が偽りの記載をした適格請求書又は適格簡易請求書を交付すること、それらの書類の記載事項に係る電磁的記録を提供することは禁止されており、罰則(1年以下の懲役又は50万円以下の罰金)の適用対象となります。
 また、そうした書類や電磁的記録を受領した事業者において、災害その他やむを得ない事情により、請求書等の保存をすることができなかったことを証明した場合には、帳簿や請求書等の保存がなくとも仕入税額控除の適用を受けることが可能です。


 「偽インボイス記載の消費税額を控除してもよい」なんて計算規定は存在しないわけで。仕入税額控除の適用を受けたとて、偽インボイスからどうやって控除税額を算出するつもりなのでしょうか。

 確かに、税額控除を受けることができると書いてあるだけで、控除税額がいくらとまでは書いていない。ので間違ったことは書いていない、と嘯くことは可能です。
 が、当然のことながら、そんな物言いはただの詭弁でしょう。

 そもそも、「非適格者」ならば、災害があろうがなかろうがインボイスを交付すること自体がはじめから不可能であって。《実質要件》レベルの問題として、このような場合まで、法30条7項但書がカバーしていると解釈できるのでしょうか。
 もしかしてですが、『もしも非適格者が災害前に登録していてくれたならば』なんて妄想をベースにするってことですか。そうだとしても、租税法律主義の建前を遵守するならば、2割特例や8割控除のごとく『もしもシリーズ』の系譜にあることを明記すべきでしょう。

【もしもシリーズ】
【事例検討】インボイス経過措置(8割特例・5割特例) 暫定版余滴
調整対象固定資産と高額特定資産とインボイスと


 以上、法令上の文言をベースに読み取れたことを記述しているだけで、何らの裏付けを取っているものではありません。運営の見解とは真っ向から対立していますし。

 ではありますが、実質/形式要件とは区別して「計算規定」を独自に検討することが、税法解釈上重要である、という限りでは間違いないものと思います。
 「税額控除できる」だけで満足するのではなく、「ではいくら控除できるか」までフォローすべきだろうと。

 にもかかわらず、学者先生の中には、「数式ではなく息吹」(租税息吹主義かよ!?)「仕入税額控除は計算要素でなく請求権」などという感じで、計算規定を軽視する傾向が見受けられるところです。

三木義一「よくわかる税法入門 第17版」(有斐閣2023)
佐藤英明,西山由美「スタンダード消費税法」(弘文堂2022)

 この点、民法学者が『効果を度外視して要件論だけ論じている。』とか『実体法レベルの議論に終始していて、その実現まで考えてない。』みたいな傾向、おそらくだいぶ昔に払拭されたもののはずです。税法学の世界ではそこまで及んでいないということなのかどうか。
 一方で、課税要件レベルの議論が十分詰められているかといえば。税法分野での「要件事実論」の展開を見る限り、「う〜ん」て感じですよね。

伊藤滋夫編「租税訴訟における要件事実論の展開」(青林書院2016)
伊藤滋夫ほか「要件事実で構成する所得税法」(中央経済社2019)

 何にしても、一方で学者先生の計算軽視があり、他方で実務家の法解釈論軽視がある、という税法≒税務世界の不幸な取り合わせ、いい加減どうにかならないものでしょうか。

【税務本における法解釈のゼロ展開】
熊王征秀「消費税法講義録 第4版」(中央経済社2023)
posted by ウロ at 11:38| Comment(0) | 消費税法