2022年01月01日

記事一覧

229記事

【日常系税務リーガルマインド】
税理士だって日常系税務でリーガルマインドを実践したい!
親族概念の、いてもいなくてもどっちでもいい奴感
森田宏樹「契約責任の帰責構造」(有斐閣2002) 〜印紙税法における「結果債務・手段債務論」の活用 
内面重視 〜ブログタイトル変更しましたのお知らせ
「リーガルマインドとは何か?」
税法・民法における行為規範と裁判規範(その1)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その2)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その3)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その4)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その5)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その6)
税法・民法における行為規範と裁判規範(その7)
からくりサーカス租税法 〜文言解釈VS趣旨解釈、そして借用概念論へ
アレオレ租税法 〜立案者意思は立法者意思か?

【判例イジり】
解釈の解釈を解釈する(free rider) 〜東京高裁平成30年7月19日判決
加算税をめぐる国送法と国税通則法の交錯(平成29年9月1日裁決)
解釈の解釈の終わり? 〜さらば東京高裁平成30年7月19日判決
横流しする趣旨解釈(TPR事件・東京高裁令和元年12月11日判決)
解釈の解釈は終わりました。〜最高裁令和2年3月24日判決【判例速報】
解釈の解釈の介錯 〜最高裁令和2年3月24日判決
税務訴訟におけるゴリ押しVS誉めごろし 〜税務トロイの木馬(Tax Trojan Horse)

【法律書マニアクス】
供え本(法学体系書編)
石田穣「民法総則」(悠々社1992・信山社2014)
人類は、差異を産み育むことでマニアとなる。 〜法律書マニアクス全開
潮見佳男「民法(全) 第2版」(有斐閣 2019)
法学研究書考 〜部門別損益分析論
積読ループ
「法律学大系」(有斐閣) 〜或るstalk。
白石忠志「技術と競争の法的構造」(有斐閣1994)
最近の気になる本

【法学入門書探訪】
横田明美「カフェパウゼで法学を―対話で見つける〈学び方〉」(弘文堂2018)
大屋雄裕「裁判の原点:社会を動かす法学入門」(河出書房新社2018)
道垣内正人「自分で考えるちょっと違った法学入門 第4版」(有斐閣2019)
団藤重光「法学の基礎」(有斐閣2007)
伊藤正己「近代法の常識」(有信堂1992)
南野森「ブリッジブック法学入門(第2版)」(信山社2013)
太田勝造「AI時代の法学入門 学際的アプローチ」(弘文堂2020)
南野森「法学の世界」(日本評論社2019)
森田果「法学を学ぶのはなぜ?」(有斐閣2020)

【租税法の教科書】
税法思考が身につく、理想の教科書を求めて 〜終わりなき旅
金子宏・中里実「租税法と民法」(有斐閣2018)
中里実ほか「租税法概説 第3版」(有斐閣2018)
金子宏「租税法 第23版」(弘文堂2019)
岡村忠生ほか「租税法 (有斐閣アルマ) 」(有斐閣2017)
三木義一「よくわかる税法入門 第15版」(有斐閣2021)
渡辺徹也「スタンダード法人税法 第2版」(弘文堂2019)
田中二郎「租税法(第3版)」(有斐閣1990)
浅妻章如「ホームラン・ボールを拾って売ったら二回課税されるのか」(中央経済社2020)
酒井克彦「プログレッシブ税務会計論」(中央経済社2018)
「新 実務家のための税務相談(民法編) 第2版」(有斐閣2020)
伊藤滋夫編「租税訴訟における要件事実論の展開」(青林書院2016)
佐藤英明「スタンダード所得税法 第2版補正2版」(弘文堂2020)

【アクティブ・ラーニング】
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民1)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民2)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民3)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民4)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民5)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民6)
アクティブ・ラーニング租税法【実践編】(実税民まとめ)

【税務】
あるべき税理士
肩たたき券取引と税務
税金(国税)の納付の仕方(いろいろ)
税金(地方税)の納付の仕方(いまいち)
あえて言おう!カスであると!(被用者・応募者側からみたみなし残業代)
税金(地方税)の納付の仕方(前進)

【法人税法】
税務における事前判断と事後判断 〜所得拡大促進税制の適否判定(また改正するので)
ふたりはプリキュア(後日テコ入れで増員) 〜グループ法人税制のおさらい〜
武器としての所得拡大促進税制 〜労働者にとっての。
ここがヘンだよ所得拡大促進税制 〜委任命令におけるゆらぎとひずみ
さらば所得拡大促進税制(Arrivederci) 〜評判良ければ続くやつ
みんな大好き!倒産防。 〜措置法解釈手習い
「定期同額給与」のパンドラ(やめときゃよかった)
西村美智子 中島礼子「組織再編税制で誤りやすいケース35」(中央経済社2020)
未払決算賞与の損金算入時期と、なんちゃって私法準拠の弊害

【所得税法】
色々な壁の話し(配偶者控除・配偶者特別控除)2018ver.
年末調整H29
社員割引
出張手当は節税になるのか?
支払調書における「支払金額」(支払の確定した金額)について
利子・配当・譲渡所得の課税方式の選択について(2020.2.24現在)
支払調書における「支払金額」(支払の確定した金額)について【追補】
さよなら「権利確定主義」(その1) 〜事業所得と給与所得
さよなら「権利確定主義」(その2) 〜不動産所得
さよなら「権利確定主義」(その3) 〜譲渡所得
さよなら「権利確定主義」(その4) 〜違法所得

【消費税法】
消費税、免税とるって大変よ、という話(2018.1.11現在のルール)。
特定新規設立法人のインフィニティ感

【相続税法】
パラドキシカル同居 〜或いは税務シュレディンガーの○○
イタチ、巻き込み。 〜家なき子特例の平成30年改正
ヤバイ同居 〜続・家なき子特例の平成30年改正
関場修 山口暁弘「小規模宅地等の評価減の実務 第4版」(中央経済社2018)
タックスアンサーの中の譲歩と抵抗 〜小規模宅地等の特例を素材に
「要件書き込み」は趣旨解釈を駆逐する。〜小規模宅地等の特例を素材に
オーバーホール租税法・序論 〜小規模宅地等の特例を素材に
白井一馬「小規模宅地等の特例」(中央経済社2020)
僕たちは!出戻り保護要件です!! 〜家なき子特例の趣旨探訪1
ぼくたちは出戻り保護ができない。 〜家なき子特例の趣旨探訪2
あの日見た特例の趣旨を僕達はまだ知らない。 〜家なき子特例の趣旨探訪3(完)
タックスアンサー学習帳 〜やっててよかったTA式

【印紙税法】
私法の一般法とかいってふんぞり返っているわりに、隙だらけ。〜契約の成立と印紙税法
Janusの委任 〜成果報酬型委任と印紙税法
続・契約の成立と印紙税法(法適用通則法がこちらをみている)
続々・契約の成立と印紙税法(代理法がこちらをみている)
さよなら契約の成立と印紙税法 (結局いつもひとり)
魔界の王子と契約の成立と印紙税法
二段の推定と契約の成立と印紙税法 〜印紙税法における実体法と手続法の交錯
おかわり契約の成立と印紙税法(法人法がこちらをみている)

【地方税法】
無償減資で均等割下げ(節税系の記事ではなく)

【国際租税法】
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その1)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その2)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その3)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その4)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その5)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その6)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その7)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その8)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その9)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その10)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その11)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(その12)
非居住者に支払う著作権の使用料と源泉徴収の要否について(まとめ)
井上康一・仲谷栄一郎「租税条約と国内税法の交錯 第2版」(商事法務2011)

【会計】
財務分析総論 〜稼ぐ、彼女の如く。
金子智朗「経営分析の超入門講座」(秀和システム2012)

【基礎法学】
「ポケット六法」は総合事項索引を倒さないと本体に攻撃が通らない 〜事項索引 de 勉強法
「法律学小辞典」の「小」は「小スキピオ」の「小」
ホッブズ「リヴァイアサン」 〜彼の設定厨。
田中成明ほか「法思想史」(有斐閣1997)
判例の機能的考察(タイトル倒れ)
ロジカルシンキングによる試験問題おイジり学習法
法律解釈のフローチャート(助走編)
フローチャートで遊ぼう。 〜フローチャート総論
フローチャートを作ろう(その1) 〜文理解釈(付・反対解釈)
フローチャートを作ろう(その2) 〜定義付け解釈

【民法】
潮見佳男「新債権総論1・2(法律学の森)」(信山社 2017)
潮見佳男「基本講義 債権各論1 契約法・事務管理・不当利得」(新世社2017)
ユーのネームは。 〜「新注釈民法」と私
前田達明「続・民法学の展開 (民法研究 第三巻)」(成文堂2017)
潮見佳男「詳解 相続法」(弘文堂2018)
平井宜雄「債権各論I上 契約総論」(弘文堂2008)
内田勝一「借地借家法案内」(勁草書房2017)
米倉明「プレップ民法(第5版)」(弘文堂2018)
池田真朗「スタートライン債権法(第7版)」(日本評論社2020)
窪田充見「家族法 第4版」(有斐閣2019)
時効の中断・停止から時効の完成猶予・更新へ
ドキッ!?ドグマだらけの民法改正
どんな子にも親に内緒のコトがある。 〜民法98条の2の謎に迫る(迫れていない)
後藤巻則「契約法講義」(弘文堂2017)
加賀山茂「求められる改正民法の教え方」(信山社2019)
内田貴「民法3(第4版)債権総論・担保物権」(東京大学出版会2020)
金井高志「民法でみる法律学習法 第2版」(日本評論社2021)

【会社法・商法】
前田庸「手形法・小切手法入門」(有斐閣 1983)
川口恭弘「金融商品取引法への誘い」(有斐閣2018)
近藤光男「商法総則・商行為法 第8版」(有斐閣2019)
関俊彦「商法総論総則」(有斐閣2006)
小塚荘一郎,森田果「支払決済法 第3版」(商事法務2018)
高橋美加ほか「会社法(第2版)」 (弘文堂2018) 〜付・税理士と会社法の教科書
大垣尚司「金融から学ぶ会社法入門」(勁草書房2017)
大塚英明ほか「商法総則・商行為法 第3版」(有斐閣2019)

【労働法】
下井隆史「労働基準法 第5版」(有斐閣2019)

【民事訴訟法】
新堂幸司「民事訴訟制度の役割」(有斐閣1993)
新堂幸司「新民事訴訟法 第6版」(弘文堂2019) 〜付・民事訴訟法と税理士

【知的財産法】
システム開発における先行者利益について
田村善之「知財の理論」(有斐閣2019)

【破産法】
小林秀之「破産から新民法がみえる」(日本評論社 2018)
美人若女将連続バラバラ租税債権 〜犯人は破産法

【憲法】
大島 義則「憲法ガール Remake Edition」(法律文化社 2018) 〜あわよくばSuccubus。
戸松秀典「憲法」(弘文堂 2015)
ミシェル・トロペール(南野森訳)「リアリズムの法解釈理論」(勁草書房2013)

【行政法】
大橋 洋一「社会とつながる行政法入門」(有斐閣2017)
高木光「行政法」(有斐閣2015)
原田尚彦「行政法要論(全訂第七版補訂二版)」(学陽書房2012)
遠藤博也「行政法スケッチ」(有斐閣1987)

【刑法】
井田良「入門刑法学・総論」(有斐閣2018)ほか
井田良「講義刑法学・総論 第2版」(有斐閣2018)
井田良「講義刑法学・各論 第2版」(有斐閣2020)
辰井聡子「因果関係論」(有斐閣2006)
裁判所職員総合研修所「刑法総論講義案 (四訂版)」(司法協会2016)
松澤伸「機能主義刑法学の理論―デンマーク刑法学の思想」(信山社2001)
安田拓人ほか「ひとりで学ぶ刑法」(有斐閣2015)
小林憲太郎「ライブ講義 刑法入門」(新世社2016)
藤木英雄「公害犯罪」(東京大学出版会1975)
井田良「犯罪論の現在と目的的行為論」(成文堂1996)
橋爪隆「刑法総論の悩みどころ」(有斐閣2020)

【国際私法】
視野を広げるための、国際私法
多層的請求権競合論と、メロンの美味しいところだけいただく感じの。
野村美明「新・ケースで学ぶ国際私法」(法律文化社2020)

【弁護士と税理士】
弁護士事務所と税理士事務所(似ていない)

【酒撮り】
東洋美人(一番纏 純米大吟醸)【山口】
雄町(天吹・純米吟醸)+ 愛山(天吹・大吟醸)【佐賀】
夢+叶(東薫大吟醸)【千葉】
寿 満寿泉(大吟醸)【富山】
夢穂波(大吟醸)【岩手】
獺祭(純米大吟醸 磨き二割三分)【山口】
浜千鳥(純米大吟醸)【岩手】

【ガジェット】
Logicool G105(ゲーミングキーボード)
Logicool G300s(ゲーミングマウス)
刷り込み−会計ソフトの選び方
開放感−そして携帯端末の思ひ出
架空の思い出 −私とテレビゲームの。
ジオンはあと10年は戦える
モニ旅。 〜ぼくのPCモニター遍歴
Logicool G910R(ゲーミングキーボード)

【メンタル】
メンタル・ロック(mental lock)
「俺がガンダムだ!」
あなたの動機はどこから?
あなたは仕事に何を求めているのか。

【音楽と私】
チェリビダッケ&ミュンヘン・フィル/ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調
シューリヒト&ウィーン・フィル/ブルックナー: 交響曲第9番
カイルベルト&ベルリン・フィル/ブルックナー:交響曲第9番
三上ちさこ「I AM Ready!」 〜付・音楽と私

【日記】
神宮詣
定規か電卓か、いや定規と電卓だ。
俺のいちごミルクフォルダが火を噴くぜ 2017
なぜ吸血鬼は自分の血を吸わないのか。 〜AI時代の吸血士のための生存戦略セミナー
ブログURL変更しましたのお知らせ
俺のいちごミルクフォルダが火を噴くぜ 2018
ネット古書店 購入お作法(含、小トラブルご報告)
俺のいちごミルクフォルダが火を噴くぜ 2019

【事務所案内】
はじめに
事務所名について
税理士事務所(個人)と株式会社の関係について
はじめます!!!
会社名の由来
なんでブログを書いているの?
サービスと対価(税理士報酬の場合)
圧倒的インプット
押収品
私たちのファームに新しいクルーがジョインしてくれました!!!!!!
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2021年12月31日

供え本(法学体系書編)

 「供え本」(そなえぼん)とは、読まなくてもよいからさしあたり書棚にお供え(備え)しておきなさい、という本です。

 一度も開かないまま、改訂版が出ても逐一悲しまない(繰り返し経験済み)。
 むしろ改訂版を出してくれたことを喜びましょう。
 持っててよかった、と思うときがくるかもしれないし。 

 ラインナップ、万人向けと個人的嗜好との葛藤が垣間見えるかもしれません。

【憲法】
戸松秀典「憲法 」(弘文堂2015)

【行政法】
宇賀克也「行政法概説1 第7版」(有斐閣2020)
宇賀克也「行政法概説2 第7版」(有斐閣2021)
宇賀克也「行政法概説3 第5版」(有斐閣2019)
宇賀克也「地方自治法概説 第9版」(有斐閣2021)
藤田宙靖「新版 行政法総論 上巻 」(青林書院2020)
藤田宙靖「新版 行政法総論 下巻 」(青林書院2020)

【民法】
中田裕康「債権総論 第4版」(岩波書店2020)
中田裕康「契約法 」(有斐閣2017)
奥田昌道,佐々木茂美「新版 債権総論 上巻 」(判例タイムズ社2020)
奥田昌道,佐々木茂美「新版 債権総論 中巻 」(判例タイムズ社2021)

【会社法・商法】
江頭憲治郎「株式会社法 第8版」(有斐閣2021)
田中亘「会社法 第3版」(東京大学出版会2021)
江頭憲治郎「商取引法 第8版」(弘文堂2018)
黒沼悦郎「金融商品取引法 第2版」(有斐閣2020)

【民事手続法】
伊藤眞「民事訴訟法 第7版」(有斐閣2020)
新堂幸司「新民事訴訟法 第6版」(弘文堂2019)
中野 貞一郎,下村 正明 「民事執行法 」(青林書院2016)

【倒産法】
伊藤眞「破産法・民事再生法 第4版」(有斐閣2018)
伊藤眞「会社更生法・特別清算法 」(有斐閣2020)

【刑法】
裁判所職員総合研修所「刑法総論講義案 四訂版」(司法協会2018)
西田典之,橋爪隆「刑法各論 第7版」(弘文堂2018)

【刑事手続法】
酒巻匡「刑事訴訟法 第2版」(有斐閣2020)
三井誠,酒巻匡「入門刑事手続法 第8版」(有斐閣2020)

【租税法】
金子宏「租税法 第23版」(弘文堂2019)

【労働法】
菅野和夫「労働法 第12版」(弘文堂2019)

【知的財産法】
中山信弘「著作権法 第3版」(有斐閣2020)
中山信弘「特許法 第4版」(弘文堂2019)

【独占禁止法】
白石忠志「独占禁止法 第3版」(有斐閣2016)

【信託法】
新井誠「信託法 第4版」(有斐閣2014)
posted by ウロ at 00:00| Comment(0) | 法律書マニアクス

2021年05月17日

フローチャートを作ろう(その2) 〜定義付け解釈

 前回の【文理解釈】につづいて、次は【定義付け解釈】について。

フローチャートを作ろう(その1) 〜文理解釈(付・反対解釈)

定義解釈プロセス.png


 定義付け解釈が必要となるのは、
  ア 文理解釈ではあてはめができない
  イ 反対説があって文理だけでは説得力が弱い
などといった場合です。

 イの例としてぱっと思いつくのが、「ホステス報酬源泉徴収事件」の最高裁判決(最判平成22年3月2日)。

裁判例結果詳細(最高裁サイト)

 「期間」を文理解釈しておしまいと思いきや、それがホステス報酬源泉の趣旨にも合致する、なんてことも付け足しているわけです。

 文理どおりの解釈なのに、なんでわざわざ趣旨まで持ち出すのか。
 もちろん、高裁(と課税庁)の変な趣旨解釈を否定するためでもあります。が、それだけではなく、現代の法解釈論における文理の地位が相当低いからに他なりません。

 最高裁ほどの権威がありながら、です。「『期間』は文字通り!異論は認めん!」で済ませられない。

 このような最高裁の慎ましやかさと比べて、例の高裁判決が、高裁のくせに・通達のくせに・いうほど文言どおりじゃないくせにドヤ顔で判決出しているのは、何重にもどうかしてるぜ!であることがわかると思います。

【例の高裁判決】
解釈の解釈を解釈する(free rider) 〜東京高裁平成30年7月19日判決

 「最高裁は文理解釈を採用した」というだけでは、最高裁判決の慎ましやかさを余すことなく評価したことにはならないでしょう。
 そしてまた、例の勝ち抜き方式型の系統図・分類図では、この「表向き文理解釈のくせに趣旨にも触れる」解釈手法の収まり場所がありません。

金井高志「民法でみる法律学習法 第2版」(日本評論社2021)
法律解釈のフローチャート(助走編)

 趣旨にふれているのは、「期間」のこの読み方が通用するのはあくまでもこの趣旨が当てはまる場合に限ると、射程範囲を示唆していると見ることもできます。
 ので、最高裁阿り系の高裁判事が、この趣旨があてはまらない別の「期間」にまでこの判決を横流ししだしたら、「事案が違う!」と一喝されるのでしょう。
 
【最高裁阿り系判決】
解釈の解釈を解釈する(free rider) 〜東京高裁平成30年7月19日判決

○ 
 さて、一般的な法解釈手法の解説書で、この定義付け解釈が明示されることはないです(ので、決まった名前がなく、私が勝手にネーミングしているだけ)。
 文理解釈の説明が終わったら、その次は縮小解釈・拡大解釈の話しに流れてしまいます。

 が、たとえば民法95条の「錯誤」について、「表意者の認識なしに意思と表示が食い違うこと」という帰結を文理解釈の範疇で導き出すことはできないでしょう(例は「過失」でもなんでもよいです)。
 「善意/悪意」のように、争いのない定義とはいいがたい。

 かといって、文理解釈では「勘違い」とだけ言っておいて、これに縮小解釈(拡大解釈)を施すことで上記命題を導く、というのもどこかおかしい。
 やはりこの間に、錯誤を法的に定義付ける解釈という段階を挟んだほうがしっくりくるのではないでしょうか。

 この解釈手法を暫定的に【定義付け解釈】(定義解釈)と呼んでおきます。
 が、いまいちしっくりこないので、何か相応しい名称があればご紹介ください。

 税理士らしく、たまたま手近にあった税法解釈の例もあげておきます。

 『国税通則法74条1項の「その請求をすることができる」とは、法律上権利行使の障害がなく、権利の性質上、その権利行使が現実に期待のできるものであることを要すると解する。』

 こんな解釈、文理だけからはでてこないし、かといって何かを縮小・拡大しているわけでもないですよね。


 定義付け解釈が明示されない風潮、法学が「異常事例思考」であることの一局面だというのが、私の見立て。

【通常事例思考】
米倉明「プレップ民法(第5版)」(弘文堂2018)
内田勝一「借地借家法案内」(勁草書房2017)

 文理解釈についてはさすがに触れざるをえないということで最初に出てくるものの、定義付け解釈のような「普通の」解釈手法が意識から抜け落ちてしまっているわけです。
 縮小解釈・拡大解釈などのアブノーマル系の解釈手法に、すぐ飛びつきたがる。

 学生に対しては「論点に飛びつくな」とか指導をしているはずなんですけども。


 定義付け解釈で使われる素材としては、立法者意思、制度趣旨、法体系、先行判決、慣習、外国法などといったものがあります。
 文理解釈では手法も素材も形式的だったところに、実質的な考慮を加えることになります。

 この定義付け解釈を文理解釈に含めてしまうという整理も可能ではあります。が、「まずは形式判断から」という形を明確にするためには、段階を分けておくのが望ましいでしょう。
 ましてや、「国民の予測可能性」を文理解釈重視の根拠とする見解なら、なおさら分ける必要があるはずです。

解釈手法分類.png



 他方で、縮小解釈・拡大解釈との区別については、固定的・絶対的なものではありません。
 
 たとえば、民法177条の「第三者」。

民法 第百七十七条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。


 『当事者もしくはその包括承継人以外の者で、不動産物権の得喪及び変更の登記欠缺を主張する正当の利益を有する者』というのが確立した解釈になっています。

 これを細かく分けると、
  ア 当事者以外の者 ⇒文理解釈T(日常系)
 +イ 当事者もしくはその包括承継人以外の者 ⇒文理解釈U(法文系)
 +ウ 不動産物権の得喪及び変更の登記欠缺を主張する正当の利益を有する者
   ⇒定義付け解釈?縮小解釈?
となるでしょう。

 日常用語では当事者以外の者は全員第三者になるはずのところ、さらに法律用語としては包括承継人も第三者から除外すると。
 問題は、ウの実質論の部分を定義付け解釈とみるか縮小解釈とみるか。

 別に、どちらにするかで何かが変わるわけではありません。
 ではありますが、この論点に関しては、次のように整理しておくとよいと考えます(およそ正しい歴史認識ではありません)。

 1 当初はアイの文理解釈がベース。
 2 これに縮小解釈を施してウを付加した。
 3 ウが確立した解釈となることによって定義付け解釈にランクアップ。
 4 様々な事例へのあてはめにより「正当な利益」の中身を精緻化。
 5 限界事例は「正当な利益」に縮小解釈・拡大解釈を施すことによりあてはめ。
 6 それら解釈も確立することで定義付け解釈に取り込まれる。

 このように、定義付け解釈/縮小解釈・拡大解釈の区別については、形式面から固定的に区分するのではなく、流動的に可変するものだと捉えておくのがよいのではないでしょうか。当初は縮小解釈・拡大解釈だったものが、確立することによって定義付け解釈のポジションに移行すると。
 なので、確定した解釈をいまだに縮小解釈の一例として紹介するのは、私にはしっくりきません。

 ちなみに、「背信的悪意者排除論」は4の中の一作業で、「正当な利益」の下位基準のひとつだと理解すればよいと思います。
 これを「正当な利益」そのもの、あるいは縮小解釈と理解するのは正確ではないでしょう。「通行地役権」に関する例の判決のおさまり場所がなくなってしまいますので。

 上位命題   下位基準
 正当な利益 −背信的悪意者排除ルール
       −通行地役権ルール
       −・・・

 なお、「正当な利益」という定式自体は動いていないので、この論点に関してはまだ5・6にはたどり着いていないことになります。
 というか、「正当な利益」という物言いが抽象的過ぎるので、どうとでも中身が決められるということかもしれません。上記の下位基準以外も追加的に納めることができる、開かれた命題といえるでしょう。


 完全な余談ですが、いわゆる判例付き六法の類が、判決要旨を抜き出した上でベタッと横並びで陳列していることには違和感ありです。一応の項目立てはされていますが。
 これは自分で立体的に組み立てるための素材提供にとどまる、と位置づけておけばよろしいでしょうか。



 有斐閣判例六法 令和3年版(有斐閣2020)
 有斐閣判例六法Professional 令和3年版(有斐閣2020)


 さらにこの先、前回の記事で触れた民法511条1項後段のように、確立した解釈が「制定法化」されることでさらなるランクアップがなされることもあります(チャートのスタートに組み込まれる)。

 民法423条の7も、債権者代位権の「転用」と呼ばれていたものが制定法にランクアップした一例ですよね。

民法 第四百二十三条の七(登記又は登録の請求権を保全するための債権者代位権)
 登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者に対抗することができない財産を譲り受けた者は、その譲渡人が第三者に対して有する登記手続又は登録手続をすべきことを請求する権利を行使しないときは、その権利を行使することができる。この場合においては、前三条の規定を準用する。


 ので、いつまでも「転用」呼ばわりするのはおかしい。

【おかしい】
後藤巻則「契約法講義 第4版」(弘文堂2017)


 以降の流れは文理解釈のときと同じなので、合流させた形でフローチャートを表現しています。

 前回と今回の、文理解釈・定義付け解釈・反対解釈までを【通常系】の解釈手法として括っておき、以降の【縮小系】と【拡大系】とは区別します。

 なお、一般的な解説書では、文理解釈以外の解釈につき「論理解釈」の名前で括られることがあったりします。
 が、文"理"解釈といいながらそれを「論理解釈」から除外するのはおかしいし、それ以外の解釈も「論理」でひとまとめに括れるほど一枚岩ではないです。勿論解釈なんて特に、論理による解釈などとはいいがたい。

 前回述べた反対解釈について、一般的な解説書におけるポジション取りがおかしいのは、解釈手法の機能に即した分類をせず、一括りにしてしまっているところに原因がありそうです。

 ということで、この「論理解釈」という用語は用いません。
 どうしても、文理解釈とそれ以外を区別したいのであれば、「客観的解釈/主観的解釈」「形式解釈/実質解釈」のほうがよいかと思います。
 もちろん文理解釈は、純潔性が確保されていることを前提としてです。

 次回は【縮小系】の解釈です。
posted by ウロ at 10:10| Comment(0) | 基礎法学

2021年05月10日

フローチャートを作ろう(その1) 〜文理解釈(付・反対解釈)

 法解釈のフローチャート、前から順番に検討しながら積み上げていってみます。
 さしあたり「制定法」の解釈手法に焦点を絞り、慣習法と判例法については余力があれば検討します。

【準備稿】
法律解釈のフローチャート(助走編)
フローチャートで遊ぼう。 〜フローチャート総論

 まずは文理解釈から。
 さすがに文理解釈は簡単かと思いきや、よくわからないところがあって。


文理解釈(基本).png


 これは「制定法を文理解釈することによって命題1を導く」という意味を表しています。
 命題に番号を付けているのは、文理解釈だけで終わるとはかぎらないからです。

 この、文理解釈をする際の素材として考えられるのは、次のもの。
  T 《日常系素材》 日常用語・一般論理
  U 《法文系素材》 法律用語・法律論理

 法律用語というのは「善意=知っている/悪意=知らない」など、法律論理というのは「後法は前法に優先する」「特別法は一般法に優先する」などを想定しています。「及び・並びに」の用法などは、まあどちらに入れても構いません。

文理(日常系・法文系).png


 わざわざT・Uと系統分けをしているのは、文理解釈を重視する理由として「国民の予測可能性」「納税者の予測可能性」の確保を持ち出す見解が存在することを意識してのことです。

 同説に従うならば、文理解釈ではTまでしか使えないはずです。
 「国民の予測可能性」を持ち出しておきながらUを含めるのだとしたら、「国民は当然Uを理解しているはずだ」という現状認識をお持ちだということでしょうか。
 ここには、
  『パンがなければお菓子を食べればいいじゃない』
的なアッパークラス感がにじみ出ています。

 そうではなく、「Uを理解できない国民は無視する」ということでしょうか。
 こちらだとすると、
  『パンがなければ何も食べなければいいじゃない』
という、さらにヤバいご主張になるわけですが、さすがに違いますよね。

 いずれにしても、「国民」とU《法文系素材》の噛み合わせは悪い。
 現実には文理解釈からUを除外する法学者などいないわけで、『文理解釈なら国民の予測可能性を確保できる』なんてのは、あくまでも文理解釈Tまでで解釈が終われる場合の話だと、割り引いて聞いておくべきものだと思います。

 ということで、以降はTUを区別せずに論じます。


 文理解釈からスタートすること自体は間違いではなくって。
 思うにその根拠は、解釈の「一義性」「一意性」を確保するためではないでしょうか。
 「国民の・予見可能性」などという、フィクション味溢れる主観的な理由では決してなく。

 誰の主観も入れずに済ませられるなら、それに越したことはない。
 解釈に争いがあって最終的には最高裁に決めてもらわないといけない、なんてのは極めて生産性が悪い。とにかく事前に不動のルールが存在している、ということ自体にメリットがあるわけです。

 「誰の主観も」ということでいうと、「立法者意思」ましてや「立案者意思」も考慮しないということです。

【立法者意思・立案者意思】
アレオレ租税法 〜立案者意思は立法者意思か?

 これらの意思そのものが主観チックであるのに加え、それを認定する作業にも主観が混入します。
 もちろん、立法者個人の心の中を直接探るのではなく、議事録等の資料を素材とすることになります。ので、主観そのものの探求ではありません。
 が、書かれている条文だけを素材とするのと比べたら、不安定なのは間違いないでしょう。

 であれば、誰もが争いえない言葉の意味・用法だけを素材とする解釈ですませたほうが、安定はします。
 改正後の立案担当者による解説本において、「実はこういうつもりだった」などとあれこれ後付けな説明を施すのではなく、きっちり法文に書き込んでおきなさいと(ただ、これを強く要請しすぎると「要件書き込み」で趣旨解釈がお亡くなりになります)。

 上記のとおり、「誰の主観も入れない」という方針からすると、Uの法律論理の例でいうところの「前法/後法」「一般法/特別法」の関係なども、形式的に判定できる場合に限るべきでしょう。
 これら関係にあるかどうかにつき実質的な判断が必要な場合は、文理解釈の範疇では行わないほうがよい。


 以上の主張は、「文理解釈」の名の元にあれやこれやの猥雑物を混入させようとする勢力から、文理解釈の純潔性を守ろうというプロテスト仕草にすぎません。
 猥雑物の混入それ自体を否定しているのではなく。混入させたいならそれ以降の解釈手法でやってください、というだけの話です。

 ちなみに、「概念法学」というのが、この純潔性守ろう活動と親和性が高い。

 概念法学、すでに克服された学説であるかのように記述されることが多いです。が、本気で「国民の予測可能性」を確保したいと思っているのならば、概念法学に行き着くはずなんですけども。
 概念法学を否定すると同時に国民の予測可能性を確保しようとするの、「概念法学=悪、国民の予測可能性=善」という偏見まみれの図式的なレッテル貼りがなせる所作ではないでしょうか。

 同じ「○○市水道局の水道水」なのに、容れ物に、Aには「○○市の水道市」、Bには「富士山麓の天然水」というラベルを貼ったら、「さすがBは美味しい!」とか言っちゃう、似非ミネラルウォーターソムリエ感が溢れ出てますよね。


 さて、文理解釈により事案へのあてはめが可能となれば、これを適用して結論を導きます。

文理解釈プロセス.png


・適用ありの場合
  結論が妥当かどうかの《価値判断》を行い、妥当であればそのまま適用してお終い。
  不当であれば【縮小系】の解釈手法へ向かいます。

・適用なしの場合
  結論が妥当かどうかの《価値判断》を行い、妥当であれば適用しないでお終い。
  不当であれば【拡大系】の解釈手法へ向かいます。

 文理解釈だけで終わる場合でも、最後まで形式判断だけで終わるわけではありません。
 その帰結が妥当か、という実質判断は必要となります。あくまでも、解釈手法のところが形式判断なだけ。
 ここに実質を入れ込むところが「概念法学」との分かれ道です。


 適用なし・妥当YESでお終いとなる場合の解釈には【反対解釈】という名前がついています。

 適用なしの場合に適用しないのだから、それ以上何がしかの解釈手法を差し挟む必要はないように思います。
 が、規定外の事柄については、積極的に適用を否定する趣旨なのか、何も判断をしていないだけなのか、文言だけでは明らかになりません。そこで、このいずれであるかについて、確認をする必要があります。
 そして、及ぼさなくてよいという確認ができてはじめて、適用なしという結論で終えることができます。


 【反対解釈】については、一般の教科書でも不正確な記述があるので一言加えておきます。
 例として、旧法時代の、差押え前に取得した債権で相殺できるか(「差押えと相殺」)に関する記述をあげます。

民法(旧) 第五百十一条(支払の差止めを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)
 支払の差止めを受けた第三債務者は、その後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができない。


『無制限説によれば、民法511条の【反対解釈】により相殺できると解することとなる』

 この記述の何がおかしいかといえば、511条の反対解釈だけでは、相殺が「できる」ことまでは導かれないという点です。
 511条の反対解釈からでてくるのは、差押え前に取得した債権による相殺に511条は適用されないというところまで。
 相殺ができるのは、あくまでも505条の要件を満たすからです。

民法 第五百五条(相殺の要件等)
1 二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。


 で、511条による制限がかからないから、原則通り505条で相殺ができるという帰結がでてきます。

 抽象化していうならば、反対解釈からでてくるのは、解釈対象である条項が「適用されない」という帰結まで。そこから先、何か別の効果が生ずることまではでてこない。
 別の効果が生ずるとしたら、それはあくまでも別の条項の解釈によるものです。

 この違いをちゃんと理解していないと、【類推解釈】などの拡大系の解釈と、反対解釈とを同じような判断構造だと勘違いすることになります。

  解釈対象:「Aならばaが生ずる」
   類推解釈    A'はAと似ているからa'が生ずる
   反対解釈(誤) BはAと違うからbが生ずる
   反対解釈(正) BはAと違うからaは生じない

 反対解釈それ自体からは、何らの効果も発生しません。
 bが生ずるのだとしたら、それは別の条項に基づくものです。

 反対解釈を縮小系・拡大系の解釈と横並びで記述している解説書、このような違いがあることを理解していないのか、それとも単に、文理解釈以外のやつらという程度の整理で済ませているだけなのか。
 いずれにしても、学習者側は、無自覚な解説書の記述を鵜呑みにするのではなく、各解釈手法の機能の違いに気をつけておく必要があります。


 ちなみに改正法の条文(505条は改正なし)。

民法 第五百十一条(差押えを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)
1 差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することはできないが、差押え前に取得した債権による相殺をもって対抗することができる。


 裏表を両方書き込むという、珍しいタイプの法文に仕上がっています。
 これは「制限説」の息の根を止めようという意図からでしょう。

 が、反対解釈を明文化してもまだ、【縮小解釈】による解釈の余地は残されています。もちろん、改正前よりはやりづらくなっているでしょうが。
 濫用論でガス抜きを図っているみたいだし。


 なお、当ブログでは「要件書き込みは趣旨解釈を駆逐する」をテーマにした記事をいくつか書いたことがあります。

【文言解釈VS趣旨解釈】
「要件書き込み」は趣旨解釈を駆逐する。〜小規模宅地等の特例を素材に
からくりサーカス租税法 〜文言解釈VS趣旨解釈、そして借用概念論へ

 この状態をチャート上で表現しようと思うと、最初にあげた「制定法→文理解釈→命題1」の部分を肥大化させ、それ以降の解釈を上書きするような書き方をすることになります。
 より正確には文理解釈U【法文系】のほうだけを拡大します。「要件書き込み」は、もっぱら法律用語・法律論理を使って行われますので。

 以降の記事では、チャート上の各パーツのサイズを揃えて作成しますが、そういった現状にあることは念頭においていただくのがよろしいかと思います。
 そしてそれは、ただただ「租税法律主義」をご宣託のようにありがたがって唱え続けてきた人たちの招いた厄災だと、ご理解いただければと。


 文理解釈だけではあてはめできない・しにくい場合は【定義づけ解釈】に進みます。

 ということで、次回は【定義付け解釈】を検討します。

フローチャートを作ろう(その2) 〜定義付け解釈
posted by ウロ at 09:41| Comment(0) | 基礎法学

2021年05月03日

遠藤博也「行政法スケッチ」(有斐閣1987)

 内容については、およそ私が語りえるものではなく。

 表紙デザインがあまりに素敵だったので、思わず撮影。

IMG_3042.jpg

 当初、どこかのおしゃれ書店のブックカバーがついているのかと思いきや。

 決して表紙デザインをおちょくるだけではないのです。
 よいものはよいと、ちゃんと言う。

【表紙デザインイジり】
道垣内正人「自分で考えるちょっと違った法学入門 第4版」(有斐閣2019)
森田果「法学を学ぶのはなぜ?」(有斐閣2020)

 ちなみに、カバーめくった本体にも同じデザインが書かれています。

 名画ペーストだったらたまに見かけますが、これはおそらくオリジナルですよね。
 装幀「遠藤田鶴」とあって、はしがきに絵画の心得があるように書かれていることからすると、もしかしてご本人作なのでしょうか。

 オンデマンド版がでているようです。

http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/4641913153

 学習書でオンデマンド対応とは珍しい。だいたい研究書・体系書レベルのものが出がちですので。
 学術的な価値の高さが推測される。

 ですが、オンデマンド版になると、カバー・表紙が無デザインになってしまいます。
 もちろん、本は中身が大事ではあるのですが。

 非常にもったいない。



遠藤博也「行政法スケッチ」(有斐閣1987)
posted by ウロ at 10:07| Comment(0) | 行政法