2020年10月26日

オーバーホール租税法・序論 〜小規模宅地等の特例を素材に

 これまで小規模宅地等の特例の記事書いてきて、あれこれ論難しながら、どうせ通達の独立ルール(c)に問題があるんだろ、となんとなく考えていました。

【いろんな同居】
a どの範囲で特例の適用を受けられるかを判定するときの同居
 ⇒一棟の建物で判定 (令40条の2第4項)
b 同居親族が適用を受けるために、同居しているかを判定するときの同居
 ⇒一棟の建物で判定 (法69条の4第3項2号イ)
c 家なき子が適用を受けるために、他の相続人が同居していないかを判定するときの同居
 ⇒独立部分で判定 (通達69の4-21)
d 家なき子が適用を受けるために、被相続人が居住していたかを判定するときの居住
 ⇒???

 が、記事を書いているうちに、そもそも法令本体のほうが、改正に次ぐ改正による建て増しで金属疲労を起こしているのかもしれない、と思うようになってきました。

 以下、そのあたりのモヤりの確認作業。

【小規模宅地等の特例】
パラドキシカル同居 〜或いは税務シュレディンガーの○○
イタチ、巻き込み。 〜家なき子特例の平成30年改正
ヤバイ同居 〜続・家なき子特例の平成30年改正
関場修 山口暁弘「小規模宅地等の評価減の実務 第4版」(中央経済社2018)
タックスアンサーの中の譲歩と抵抗 〜小規模宅地等の特例を素材に
「要件書き込み」は趣旨解釈を駆逐する。〜小規模宅地等の特例を素材に
白井一馬「小規模宅地等の特例」(中央経済社2020)
僕たちは!出戻り保護要件です!! 〜家なき子特例の趣旨探訪1
ぼくたちは出戻り保護ができない。 〜家なき子特例の趣旨探訪2
あの日見た特例の趣旨を僕達はまだ知らない。 〜家なき子特例の趣旨探訪3(完)

【タックスアンサー】
No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

【条文】
租税特別措置法69条の4
租税特別措置法施行令40条の2


 まずは、条文構造の分析から。

 タックスアンサー3(3)の表では、区分として@とAが最初から分岐しているように表現されています。
 が、これは条文構造を正確に記述したものではない。

 実際の条文構造は(以下、この表の中の記号を利用します)、

 ・まず、適用範囲として@とAを確定させる。
 ・次に、取得者要件の判定をする。

という流れになっています。
 ので、誰が取得者になるかに関係なく、まずは@及びAの範囲を確定します。

 で、取得者が「配偶者」の場合には、それら範囲につき無条件で適用を受けられると。
 図式的にいうと、表では、

  @1+A1

と取得者が配偶者の場合がふたつあるように書かれていますが、条文上は、

  (@+A)1

と取得者としての配偶者はあくまでもひとつだけです。

 取得者が「生計一親族」の場合は、取得者要件の中に「生計一親族居住用の宅地」であることが組み込まれているので、@が除外されてAのみに適用が受けられることになります。

 取得者が、「同一建物親族」「家なき親族」の場合も同じように、取得者要件の中に「被相続人居住用の宅地」であることが組み込まれているので、Aが除外されて@のみに適用が受けられることになります。


 ここで気がつくことは、同一建物親族も家なき親族も、取得者要件を満たす限り、適用範囲はいずれも@で同じだということです。

 素朴に考えて、同一建物親族と家なき親族とでは保護範囲が違っていて然るべきだと思うのですが、適用範囲には違いはないんだと。
 適用範囲を調整しなくとも、それぞれの取得者要件によって、適切な結論を導けるということでしょうか。

 どうにも違和感のあるところなので、パターン分けして違和感の具合を検証してみます。


 《前提条件》
 ・被相続人A、相続人子B、子C
 ・土地建物はいずれもA所有
 ・2つの土地建物はいずれも同一地積・同一床面積
 ・Bは@2(同一建物親族)、Cは@3(家なき親族)の適用を受けられるかを検討
  (Bは事例によってはA2生計一も)
 ・可変させる以外の要件は満たしているものとする
 ・特記がないかぎり区分所有はないものとする

 まずは通常事例から。

【通常事例思考】
内田勝一「借地借家法案内」(勁草書房2017)
米倉明「プレップ民法(第5版)」(弘文堂2018)
「定期同額給与」のパンドラ(やめときゃよかった)

《事例1》ガチ同居

 ・AとBは一軒家に同居

 適用範囲 ○A宅@

 ア Bが取得 ○(全体)
 イ Cが取得 ×(Bがいるので)

 まあ、これは分かる。
 牧歌的な当初の制度趣旨どストレート・どストライクな事例ですよね。


《事例2−1》ガチ別居(生計別)

 ・宅地1 A居住
 ・宅地2 B居住(生計別)

 適用範囲 ○A宅@ ×B宅

 ア BがA宅を取得 ×(Aと別棟、Aの持ち家に居住)
 イ CがA宅を取得 ○(家なき親族要件満たす)

 《事例1》と逆方向の通常事例としてあげてみました。
 まあそういう結論になるよね、と一瞬思ったんですが、本当にこの結論でいいのかどうか。

 たとえば、BがAを介護するために宅地1に隣接する宅地2に引っ越してきた、とするじゃないですか。で、Cは全く協力しなかったと。
 この場合でも上記結論とするのは、嫌ですよね。

 ちなみに、Bがきっちり家賃を支払っていたとすると、B宅は「貸付事業用」になります。
 が、Bが取得してしまうと「事業継続」しなくなるから要件満たせず。他方で、Cならいけると。
 家賃を支払うことでAの相続財産の増加に寄与しているというのに、この仕打ち。

 そこで、Bは「生計一」になるしかない。


《事例2−2》ガチ別居(生計一)

 ・宅地1 A居住
 ・宅地2 B居住(生計一)

 適用範囲 ○A宅@ ○B宅A

ア BがB宅を取得 ○(生計一親族が生計一居住用宅地を取得)
  CがA宅を取得 ○(家なき親族要件満たす)

イ BがA宅を取得 ×(Aと別棟、Aの持ち家に居住)
  CがB宅を取得 ×(Aの居住用ではない)

 この場合のアなら、BもB宅に適用を受けられると。

 が、CのA宅への適用が排除されるわけではないので、適用選択をめぐって取り合いになることを防げない。
 特例選択においては、Bに優先権があるわけでもなく、遺産分割の審判のような制度があるわけでもないので(遺産分割の結果として適用可能者がBだけになればよいのでしょうが)

 ちなみに、この《事例2》のB宅を区分所有の状態でA宅にくっつけたのが二世帯住宅(区分所有あり)の事例になります。
 この場合は、ますますBを保護すべきとなりそうですが、そういう配慮は現行法には存在しない。

 ここまでですでに怪しげな雰囲気がでちゃってますが、本題はここから。


《事例3》なんちゃって同居(二世帯住宅・区分所有なし・独立)

 ・1階 A居住
 ・2階 B居住

 適用範囲 ○AB宅全体@

ア Bが全体取得 ○(BはAとなんちゃって同居しているので)
イ Cが全体取得 ○(BはAとガチ同居していないので)
ウ BCが1/2づつ取得 ○(アイの合成)

 アはいい、ウもまあいいか、となるとして、イはどうなのさ。
 現にBが住んでいるというのに。

 本来ならば、@3(3)でCの適用を排除できそうなものですが、a(一棟ルール)とc(独立ルール)が組み合わさると、こうならざるを得ない。

 もしかしてなんですけど、タックスアンサーの(注2)の「除きます」ルールは、この場合に発揮されるものですか(「除きます」は2つあるけど下記下線部のほう)。

2 「被相続人の居住の用に供されていた宅地等」が、被相続人の居住の用に供されていた一棟の建物(「建物の区分所有等に関する法律第1条の規定に該当する建物」※を除きます。)の敷地の用に供されていたものである場合には、その敷地の用に供されていた宅地等のうち被相続人の親族の居住の用に供されていた部分(上記〔特定居住用宅地等の要件〕区分Aに該当する部分を除きます。)を含みます。

 Bが「生計一」の場合にかぎり、CがB居住部分にも適用を受けることを防ぐと。
 結論はいいのかもしれませんが、それを条文のどこから導けばいいのか。

 一応、Bが生計一の場合の「除きます」ルールの帰結を書いておくと、おそらくこうなるはずです。

 適用範囲 ○A宅@(B宅は@から除く) ○B宅A

 ア Bが全体取得 ○(A宅は同一建物親族として、B宅は生計一親族として)
 イ Cが全体取得 △(A宅部分1/2のみ家なき親族として)
 ウ BCが1/2づつ取得 B ○(持分1/2全体 アの半分)
            C △(持分1/2×1/2 イの半分) 


《事例4》同一マンション(分譲ではない)

 ・101 A居住
 ・401 B居住
 (その余の部屋は考慮外)

 適用範囲 ○101と401@

 ア Bが取得 ○(BはAとなんちゃって同居しているので)
 イ Cが取得 ○(BはAとガチ同居していないので)
 ウ BCが1/2づつ取得 ○(アイの合成)

 この場合も《事例3》と同じ結論。
 一棟内で場所を離しただけで、現行法からみれば同じ扱い。

 Cが401も含めて適用を受けられることに対する違和感は、《事例3》よりも強まりますよね。


《事例5》別マンション

 ・エスポワールA棟101 A居住
 ・エスポワールB棟401 B居住
 (その余の部屋は考慮外)

T Bが生計別
 適用範囲 ○A宅@ ×B宅

 ア BがA棟101を取得 ×(Aと別棟、Aの持ち家に居住)
 イ CがA棟101を取得 ○(家なき親族要件満たす)

U Bが生計一
 適用範囲 ○A宅@ ○B宅A

 ア BがB棟401を取得 ○(生計一親族が生計一居住用宅地を取得)
   CがA棟101を取得 ○(家なき親族要件満たす)

 イ BがA棟101を取得 ×(Aと別棟、Aの持ち家に居住)
   CがB棟401を取得 ×(Aの居住用ではない)

 《事例3》《事例4》からの流れでここに配置しましたが、結論は《事例2》のガチ別居と同じ。

 《事例2》の結論にも疑問はありましたが、《事例4》の場合と比較するとなおさら、Bの保護されないっぷりが目立ちます。
 《事例4》では、Bは「生計別」でも同一建物内ということで適用を受けられることになっているのに。

 仮にですけど、BはAの介護のためA棟に引っ越そうとした、けどもA棟は他の借主で埋まっていた、ので一旦同じ敷地内のB棟に引っ越した、といった場合でも別棟であるかぎりは駄目だと。
 Bが駄目なのは諦めるとして、Cが受けられるのかよ、とは思いますよね。

 なんですか、魔改造してA棟とB棟を繋げばいいんですか(非推奨)。


 以上、パーツを分解し、共通要素を括りだして分析をする、ということを実践してみました。

 ここであげた事例のかぎりでいうと、Bの保護されないっぷりが目立ちました。
 その要因は、Bが、Aと別棟かつAの持ち家に住んでしまっていると、およそ@のルートが潰れてしまうからです。あとはA生計一ルートでいくしかない。
 対照的に、Cは、BがAとガチ同居していないかぎりは、家なき親族として保護が受けられます。

 もちろん、ここにあげたものは、あくまでも一事例群にすぎません。
 が、決してありえないエキセントリックなご家庭を取り上げたわけでもない。
 のに、適切に保護範囲をコントロールできていないと思われる事例が現に存在していると。

 Bの保護は、遺言や遺産分割協議、特例選択の同意などでカバーできるのかもしれません。
 が、そもそも税制がどういうつもりでこういう帰結を導いているのか、そこは明確にすべきでしょう。


 ここから先、じゃあどうやって組み直せばいいのよ、については、力及ばす。

 他の特例のように、単純に納税者と課税庁の二者間で、特例広げる/狭めるの綱引きをしているだけに留まっておらず、納税者側でも相続人間での綱引きがあって「3以上すくみ」状態にあるのが、問題をさらに厄介にしている。

 タックスアンサーの「除きます」ルールが、このあたりを見据えてこっそり仕込んだものだとしたら、それはそれでひとつの租税正義感かもしれない(難癖つけてすみません)。
 生計一親族居住用部分は同人のみ(または配偶者)が適用を受けられると。

 このアイディアを、同一建物親族と家なき親族との関係にも及ぼせないものかどうか。
 民法の法定相続人決定ルールが、序列を設けているのと同じようなノリで。

民法第八百八十七条(子及びその代襲者等の相続権)
1 被相続人の子は、相続人となる。
2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

民法第八百八十九条(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)
1 次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
 一 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
 二 被相続人の兄弟姉妹
2 第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合について準用する。

民法第八百九十条(配偶者の相続権)
 被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。


 あるいは、同一建物親族居住部分は、同人のみ(または配偶者)が適用を受けられるとするとか。

 いずれにしても、タックスアンサーでこっそり仕込んでいいものではおよそなく、法令上に明記すべきことでしょう。
 役員報酬の「Q&A」もそうですけど、あまりにも条文から離れたところでの曲芸が過ぎる。

「定期同額給与」のパンドラ(やめときゃよかった)


 以上、小規模宅地等の特例の記事、第一期三部作に続き、書評をひとつ挟んで第二期三部作で一応締めておきます。

 今のところ私の中に残っている疑問として、家なき親族の「家なし」を判定する際の「所有」につき、単独所有にとどまらず、共有や各種組合(任意組合、匿名組合、投資組合、LLPなど)、信託による保有も含むのかどうか、というのがあります。

 持分あり「法人」の場合は半分支配だからこれらの場合も持分半分判定でいいだろ、などと単純に類推できないのが税法の厄介なところ。
 で、文言からも趣旨からも、どうにも決めがたい。規制を三親等内親族やら理事等やっている持分なし法人にまで拡散した時点で、この要件の趣旨が何なのか希薄化してしまっていますし。

 最終的には施行令あたりで詳細つめといてくれや、となるのでしょうが、さしあたりは通達で決め打ちしておいてほしい。

 なお、信託と小規模宅地等の特例の絡みについては次のような措置法通達がありますが、これはあくまでも適用対象の問題。

69の4-2(信託に関する権利)
 特例対象宅地等には、個人が相続又は遺贈により取得した信託に関する権利(相続税法第9条の2第6項ただし書に規定する信託に関する権利及び同法第9条の4第1項又は第2項の信託の受託者が、これらの規定により遺贈により取得したものとみなされる信託に関する権利を除く。)で、当該信託の目的となっている信託財産に属する宅地等が、当該相続の開始の直前において当該相続又は遺贈に係る被相続人又は被相続人と生計を一にしていたその被相続人の親族(以下69の4-24の8までにおいて「被相続人等」という。)の措置法第69条の4第1項に規定する事業の用又は居住の用に供されていた宅地等であるものが含まれることに留意する。
posted by ウロ at 10:32| Comment(0) | 相続税法

2020年10月19日

「要件書き込み」は趣旨解釈を駆逐する。〜小規模宅地等の特例を素材に

 租税法学において、要件を細かく書き込めば書き込むほど「法の明確性」「納税者の予測可能性」に資する、といったTales(テイルズ)が語られることがあります。

 確かにそういう場面もあるのでしょうが、必ずしも書き込み一辺倒でいいわけではない、という例証を以下に。

【条文】
租税特別措置法69条の4
租税特別措置法施行令40条の2

【タックスアンサー】
No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

【小規模宅地の特例】
パラドキシカル同居 〜或いは税務シュレディンガーの○○
イタチ、巻き込み。 〜家なき子特例の平成30年改正
ヤバイ同居 〜続・家なき子特例の平成30年改正
関場修 山口暁弘「小規模宅地等の評価減の実務 第4版」(中央経済社2018)
タックスアンサーの中の譲歩と抵抗 〜小規模宅地等の特例を素材に
オーバーホール租税法・序論 〜小規模宅地等の特例を素材に
白井一馬「小規模宅地等の特例」(中央経済社2020)
僕たちは!出戻り保護要件です!! 〜家なき子特例の趣旨探訪1
ぼくたちは出戻り保護ができない。 〜家なき子特例の趣旨探訪2
あの日見た特例の趣旨を僕達はまだ知らない。 〜家なき子特例の趣旨探訪3(完)


 イメージ作りのため、一つの事例をあげてみましょう。

《事例》
  ・被相続人:A、相続人:子B(兄)、子C(弟)
  ・土地 A所有
  ・建物 A所有
  ・同建物にAC同居

 Bはすでに就職していて自己所有の分譲ワンルームマンションに住んでいる。
 CはAと同居していたが、大学に進学するため大学近くのBの家に同居させてもらうことにした。
 Cは大学を卒業したら、A宅近くに就職先を見つけて、Aと同居するつもり。
 ところが、CがA宅を出た直後にAが亡くなってしまった。

 さて、A宅に小規模宅地の特例を適用することはできるでしょうか。

【家なき子の取得者要件】
(原則要件)
 1   被相続人に配偶者・同居法定相続人がいない
 2−1 相続前の3年間に
    ・自分と自分の配偶者
    ・三親等内の親族
    ・特別の関係がある法人
    の持ち家に住んでいない
 2−2 相続開始時に住んでいる家を過去所有したことがない
 3   相続から申告期限まで継続保有

(除外要件)
 2−1 「相続開始直前に被相続人の居住の用に供されていた家屋」は除く

 まず、Bは自分の持ち家に住んでいるので適用不可です。

 では、Cはどうか。
 Cも「三親等内の親族」であるBの持ち家に住んでいるから適用不可だと。
 「除外要件」は2−1しかないので、この事例では機能しない。

 仮に、CがAから仕送りを受けてAと「生計一」だったらどうか。
 本事例では、CがA宅に住んでない以上、生計一でも適用しようがない。


 「居住の保護」という抽象的な制度趣旨を措定するならば、どう考えてもCの居住を保護してあげたほうがいいと思いますよね。
 B宅は東京、A宅は片田舎のどこか、なんて事情を加えたら、ますますそういう結論に傾く。

 が、Bの持ち家に住んでいるかぎり駄目だと。

 本事例でどうにか適用するためには、Cは、Bではなく他人の家に住むしかない。
 せっかく大学近くにB宅があるというのに。
 少しでもAの仕送り負担を減らそうと考えた、Cの好意が台無しよ。


 法の規定が不明確な場合は制度趣旨から解釈論を展開する、というのが法解釈の定石です。

 が、ここではそれが通用しない。
 その原因は、特定の場面を想定して、やたらと細かい要件を条文に書き込んだせい。

 特定の場面というのは、名義は違うが実質は自己所有と同等な場合のこと。
 であれば素直に「実質判断」をすればいいはずなんですが、なぜか実際の判定は親族関係や支配関係での形式判断によります。
 そのため、この事例のように通学期間中だけ一時的に親族の持ち家に住まわせてもらっていた、という場合まで制限がかかってしまう(巻き込み事故)。

 立法担当者的には「お前らが明確性とか予測可能性とかうるせえから、実質判断をしないですむよう、細かく条件書き込むことで形式判断のみにしてやったんですけども。」とおっしゃるのかもしれません。
 確かに、これが本人・配偶者・未成年の子・これらの者が支配する法人あたりまでなら(本人等で総称できる感じの)、形式のみで判断してもいい気がします。
 が、そこから先の者まで形式判断だけでいいのかどうか、極めて疑わしい。

 ア 本人等 形式アウト
 イ 三親等 形式アウト (←実質を要求すべきでは)
 ウ 四親等 形式セーフ

 ちなみに、この逆パターンが適格要件における支配関係継続の「見込み」。
 「○年継続したら制限解除」のような形式要件ではなく、継続の「見込み」といった実質のみで判定。
 不安定極まりない。

中里実ほか『租税法概説 第3版』(有斐閣2018)


 このように、やたらと要件を書き込んだせいで、制度趣旨が当該制度をあまねく覆い尽くすことができなくなっています。
 制度趣旨にそって原則要件を制限したり除外要件を拡張したり、といったことも、規定が明確すぎてやりようがない。
 解釈の余地があるのは、いろんな同居のうちのcとdぐらい(ただし本件では無関係)。

【いろんな同居】
a どの範囲で特例の適用を受けられるかを判定するときの同居
 ⇒一棟の建物で判定 (令40条の2第4項)
b 同居親族が適用を受けるために、同居しているかを判定するときの同居
 ⇒一棟の建物で判定 (法69条の4第3項2号イ)
c 家なき子が適用を受けるために、他の相続人が同居していないかを判定するときの同居
 ⇒独立部分で判定 (通達69の4-21)
d 家なき子が適用を受けるために、被相続人が居住していたかを判定するときの居住
 ⇒???

 Cの居住は「実質的には」B宅ではなくA宅にあるんだ、みたいな《心のふるさと理論》を持ち出すアクロバティック解釈をやるわけにもいかないでしょう。

 ただし、国税庁の質疑応答事例では、単身赴任事例で相続人の居住を拡張しているものがあります。

【国税庁 質疑応答事例】
単身赴任中の相続人が取得した被相続人の居住用宅地等についての小規模宅地等の特例

 まるで射程の不明な場当たり的な回答ですが、おそらく可愛い妻と子を実家に残している、というのがポイントなんでしょう。「いずれ戻ってくる」だけでは、家なき子との違いがありませんので。
 ので、本件の独身大学生Cにまで拡張するのは難しいのではないかと。


 ある程度解釈の余地がある規定ならば、解釈レベルで妥当な結論を導くことも可能なわけですが、ここではそれがやりにくいと。
 というか、もとの制度趣旨とそぐわない要件が設けられてしまった以上、むしろ制度趣旨のほうを修正しなければならないのでしょう。単純な「居住の保護」ではない何か。

  × 制度趣旨 ⇒ 要件創設
  ○ 要件一式 ⇒ 制度趣旨

 が、私には、現行の要件一式を整合的に説明できる制度趣旨が思いつかない。


 要件をやたらと書き込みたいのであれば、制度趣旨の出番を完全に無くすよう、当該要件のみで完結できるようにしておかなければならない。
 そうしておかないと、解釈によって勝手に課税拡張要件を付け加えられかねない。

【「基本的な考え方」から勝手に要件を創造する禁忌】
横流しする趣旨解釈(TPR事件・東京高裁令和元年12月11日判決)

 しかしまあ、要件書き込み書き込みで制度を徒にガチガチに固める所作、「裁判官は判決自動販売機」勢力の復権かよ。
 でも、租税法律主義・租税法規の明確性・予測可能性などを最大限突き詰めていったら、行き着く先はそうなるってことですよね。
posted by ウロ at 10:39| Comment(0) | 相続税法

2020年10月12日

タックスアンサーの中の譲歩と抵抗 〜小規模宅地等の特例を素材に

 下記の記事を書く過程で、タックスアンサーを確認しました。

関場修 山口暁弘「小規模宅地等の評価減の実務 第4版」(中央経済社2018)

【タックスアンサー】
No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

 したら、いつのまにか表現が修正されていました。
 3(3)の「特定居住用宅地等」の表のところ。

【条文】
租税特別措置法69条の4
租税特別措置法施行令40条の2


 以前の記事では次のような揶揄を書きました。

パラドキシカル同居 〜或いは税務シュレディンガーの○○

(引用ここから)
 タックスアンサー含め、国税庁側の出す情報の傾向として、
  ・うっかり優遇受けられると勘違いしがちな記述には厳密
  ・うっかり優遇受けられないと勘違いしがちな記述には寛容
というのがある気がします。まあ、そういうお立場ですし。
(引用ここまで)

 この傾向からすると、嫌々ながらも頑張って納税者寄りに修正できたんだ偉いねえ、と一瞬思ったんですが。
 どうも必死の抵抗が見られる。

 以下、そのアゲンストイジり。


 同特例にいろんな「同居」が内蔵されていることは、以前の記事で書いたとおりです。

【いろんな同居】
a どの範囲で特例の適用を受けられるかを判定するときの同居
 ⇒一棟の建物で判定 (令40条の2第4項)
b 同居親族が適用を受けるために、同居しているかを判定するときの同居
 ⇒一棟の建物で判定 (法69条の4第3項2号イ)
c 家なき子が適用を受けるために、他の相続人が同居していないかを判定するときの同居
 ⇒独立部分で判定 (通達69の4-21)
d 家なき子が適用を受けるために、被相続人が居住していたかを判定するときの居住
 ⇒???

 このうちの、aが(注2)、bが(注3)に明記されています。
 ところが、cとdは記載なし。

 cは、abと違って「独立ルール」なわけですが、適用範囲を拡張するという方向性ではabと同じものです。
 もし仮に、cを記載しないことで、abが「一棟ルール」ならcも同じでしょうね、という誤読を狙っての不記載だとしたら、小ずるい。
 いつもの調子なら、通達ルールをうきうきで法令と同格であるかのように全面に押し出すくせに。

 a:一棟   広がる 令
 b:一棟   広がる 法
 c:一棟?? 狭まる 通
 b:一棟?? 広がる 無

 他方、dの記載がないのは明文がないからしょうがないじゃないの、という擁護があるかもしれません。
 が、公式において「明文がないから記載しない」なんて運用、たぶんされていない。

【参照:Q&Aでご都合解釈】
「定期同額給与」のパンドラ(やめときゃよかった)

 当然、誰もが疑問に思うところ。
 法解釈として正しいかどうかは別として、「公式」サイドがどのような運用をするつもりなのか、ちゃんと明記しておいてほしい。


 (注2)の中で気になる記述。

 注2
 「被相続人の居住の用に供されていた宅地等」が、被相続人の居住の用に供されていた一棟の建物(「建物の区分所有等に関する法律第1条の規定に該当する建物」※を除きます。)の敷地の用に供されていたものである場合には、その敷地の用に供されていた宅地等のうち被相続人の親族の居住の用に供されていた部分(上記〔特定居住用宅地等の要件〕区分Aに該当する部分を除きます。)を含みます。


 この記述のなかの「(上記〔特定居住用宅地等の要件〕区分Aに該当する部分を除きます。)」のところ。

 具体例をあげてみます。

《事例》
  ・被相続人:A、相続人:子B、子C
  ・土地 A所有
  ・建物 A所有(2世帯住宅・区分所有なし)
  ・1階にA居住、2階にB居住(生計一or別)

 この場合、1階のみならず2階も@の適用範囲に含まれる、というのが一般的な理解かと思います。
 「生計一」は要求されていないので、一でも別でもどちらでもよいと。

 が、上記記述の「除きます」ルールを文字通りに理解すると、

 2階部分は@の適用範囲に含まれるか?
  ・Bが生計一 含まれない
  ・Bが生計別 含まれる

ということになってしまいます。
 ので、Bが生計一の場合、2階部分はBがA(生計一)ルートで適用を受けるしかなく、BあるいはCが@3(家なき子)ルートで適用を受けることは不可能ということになります。

 この結論が妥当なのかどうか。
 要件が込み入りすぎて、もはや「制度趣旨」からなにがしかの解釈論を導くことは難しい。
 税理士的には、本来ならば適用範囲が広いほうがありがたいはずなのですが、自信を持って解釈論を展開することができないのは、不安定極まりない。

 しかも、相続の場面では相続人間に「利益相反」の関係があるのが通常です。
 とすると、適用受けられる人が増えることで、誰が適用を受けるかの奪い合いになることも。
 なので、単純に広がればお得、ということでもない。揉める要素が増えかねない。


 ちなみに、まったくの余談ですが、要件を細かく書き込めば書き込むほど、隙間の穴埋めが難しくなるという罠があります。
 「相続回復請求権」なんて、条文がふんわりしすぎて手がかりが手薄なんですが、そのおかげで制度趣旨からの解釈というのが自由にできたりします。

民法 第八百八十四条(相続回復請求権)
 相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から二十年を経過したときも、同様とする。


 この愚は、2017年の民法(債権関係)改正で、やたらと条文に書き込みをしたせいで余計に解決すべき問題が増えた、という現象と似ている気が。
 で、解決しようにも、余計なことを書き込みすぎて解釈が展開しずらくなっているという。


 そもそも、この「除きます」ルール、私の見落としがなければですが、条文を漁っても見当たらないんですよね。

 これも、abを明記することで納税者側に譲歩したことの反動でしょうか。
 条文に書かれていない制約条件を、何らかの法解釈で付け加えてみたと。

【譲歩/抵抗一覧】
  譲歩 a書く
  譲歩 b書く
  抵抗 c書かない
  抵抗 d書かない
  抵抗 @から生計一除く

 確かに、次のような事例で、Cが土地建物を一人で相続しつつ家なき子ルートで特例をフルで使えるのは、おかしい気がしないでもない。
 申告したあと、Bを建物から追い出すなんてことをしたら、目も当てられない。

《事例》
  ・被相続人:A、相続人:子B、子C
  ・土地 A所有
  ・建物 A所有(2世帯住宅・区分所有なし)
  ・1階にA居住、2階にB居住(生計一)

 ではあるんですが、「除きます」を条文解釈から導けないにもかかわらず、勝手に付け加えることは許されるものではないでしょう。

【参照:エクストリーム趣旨解釈】
横流しする趣旨解釈(TPR事件・東京高裁令和元年12月11日判決)

 何らかの制限を加えたいのであれば、むしろcの独立ルールをもう少し精緻にしたほうがいいのでは。
 お宅のところの通達レベルのルールなわけですし。
 なお、「精緻」といったのは、単純にcを一棟ルールに置き換えれば済む問題ではないからです。

 このあたりは、また別記事にするかもしれません。


 これまで、改正のたびに要件の書き込み・書き込みで対応してきたわけですけども、ここであらためてパーツごと(独立、一棟、生計、区分所有などなど)に解体して、適切な結論を導けるよう組み直しをしたほうがよいのではないでしょうか(オーバーホール租税法)。

 もしかしてですけど、この「除きます」の意味は、2階部分にAの適用を受けた場合は、重複して@の適用を受けることはできないという、わりと当たり前のことをいっているだけなのでしょうか。

 私の歪んだ性根のせいで、イジりやすい方向に読み取ってしまっているだけですか。

【小規模宅地の特例】
パラドキシカル同居 〜或いは税務シュレディンガーの○○
イタチ、巻き込み。 〜家なき子特例の平成30年改正
ヤバイ同居 〜続・家なき子特例の平成30年改正
関場修 山口暁弘「小規模宅地等の評価減の実務 第4版」(中央経済社2018)
「要件書き込み」は趣旨解釈を駆逐する。〜小規模宅地等の特例を素材に
オーバーホール租税法・序論 〜小規模宅地等の特例を素材に
白井一馬「小規模宅地等の特例」(中央経済社2020)
僕たちは!出戻り保護要件です!! 〜家なき子特例の趣旨探訪1
ぼくたちは出戻り保護ができない。 〜家なき子特例の趣旨探訪2
あの日見た特例の趣旨を僕達はまだ知らない。 〜家なき子特例の趣旨探訪3(完)
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2020年10月05日

佐藤英明「スタンダード所得税法 第2版補正2版」(弘文堂2020)

 「税法学」学習の入口として、今のところの最有力。



佐藤英明「スタンダード所得税法 第2版補正2版」(弘文堂2020)

 「租税法」の教科書、分かりやすい風の教科書がいくつか出ていますが、あくまでも「風」なことがほとんど。
 二色刷り、図表豊富、ですます調であることが、必ずしも分かりやすいわけではない、という罠。

税法思考が身につく、理想の教科書を求めて 〜終わりなき旅

 版を重ねている、というのも一般書籍であれば信頼性に繋がります。
 が、大学の教科書の場合は、毎年学生に買わせているだけ、というパターンもありうる。

法学研究書考 〜部門別損益分析論


 他方で、本書は正しく分かりやすい。

 「租税法」という名前の教科書で、複数税法を散開的に勉強するよりも、まずは、所得税法なら所得税法だけを一通り勉強したほうがいいと思う。
 特に個別法の勉強が進んでいない段階で「総論」的な記述を読んでも、よく分からないでしょうし。

 構成として、1頁目から「総論」的な記述が長々と続く教科書は、それだけで不親切設計だと看做しても、おおよそ間違いではないと思う。


 本書が特に優れているところは、逐一事例をあげることで具体的に理解できることと、個々の制度の理由付けが記述されていてなぜそのような制度があるのかを理解することができること。

 図表も豊富で、本文の説明を視覚的に理解することに繋がっている。
 そんなの当たり前、と思うかもしれませんが、図表と本文が一致しない書籍もあるんですよ。

三木義一「よくわかる税法入門 第15版」(有斐閣2021)


 珍しいのが「手続法」の記述もあること。
 通則法の説明が、ちゃんと所得税法向けにカスタマイズされていて。

 通則法の側から勉強しても、所得税法に限った記述になっていないので、どうしても理解しにくいところ。
 それが所得税法に適用されるかぎりでの記述になっているので、非常にイメージしやすい。

 「所得税法を一通り勉強する」という観点からしても、実体法だけでなく手続法まで触れているのは、とてもよい。


 ただし、私が本書を読んでいてどうしてもなじめないのが、事例に出てくる人物の名前が「アユミ」「イサム」からはじまって、カタカナ五十音順で続々と登場してくるところ。
 事例がでてくるたびに、キャラクターのイメージをセットしなおさないといけない。
 
 これはアレです、ロシア文学読んでて、登場人物の名前をさっぱり覚えられない現象に近しい。



ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」(光文社2006)

 や、長編なら、読んでいくうちに名前とキャラクターのイメージが出来上がっていくのでまだましかも。
 絶望的にキャラクター描写が下手な短編集を次々読まされる感じですかね。

 所得税法でたくさん事例をあげるのであれば、登場人物を絞ってもいけるはず。

 たとえば、

  仕事:学生⇒サラリーマン⇒個人事業主⇒会社経営⇒会社売却⇒投資家
  家庭:同棲⇒結婚⇒出産⇒離婚

などといった感じで人生を展開させれば、一人でも相当な範囲をカバーできますよね。

 ちなみに、大垣尚司先生の会社法の教科書であげられている事例は、会社の立ち上げから始まって会社の発展にあわせたひと繋ぎの事例になっています。

大垣尚司「金融から学ぶ会社法入門」(勁草書房2017)

 親切にも、冒頭に「登場人物一覧表」もあげてくれていて、非常にイメージがしやすい。


 なお、本書にかぎらず、租税法・所得税法の教科書にかならず書いてあるのに、私がいまだによく理解できないもの。

 それが「包括的所得概念」。

 現行所得税法が「包括的所得概念」を採用しているかのようなことが最初に書いてあるものの、個々の規定の解説の段階では、「包括的所得概念」とはそぐわないものがそこかしこに出てくる。

 これって、そもそも「包括的所得概念」を採用していないってことなんじゃないのかと。

 これがたとえば、藤田宙靖先生の行政法の教科書のように、「法律による行政の原理」を『ものさし』としてそれとの偏差で行政法学の展開を記述する、という使い方ならまだ分かります。
 あくまでも、現行所得税法の立場を理解するための『ものさし』としてならば。




藤田宙靖 新版 行政法総論 上巻 青林書院2020
藤田宙靖 新版 行政法総論 下巻 青林書院2020

 が、「現行所得税法は包括的所得概念を採用している」とか書くから、実際の規定との折り合いをどうつけるというのか、逐一疑問が残ってしまう。
 単なる抽象概念で無益なだけならともかく、そのような先入観があるせいで、現行所得税法のあるがままの姿を理解することの妨げになるというのなら、それは有害概念でしょう。

 もしかしたら、シャウプ先生の呪いで、租税法の教科書を書く人は必ず冒頭に「包括的所得概念を採用している(キリッ)!」て書かないと爆散する、のだとしたら、外野があれこれ批判するべきでないのかもしれません。
 が、そうだとしても、(人生の、ではなく教科書の)最後にこれまでの記述をちゃんと振り返って、適合率を正確に測定するくらいはできますよね。

【本書よりさらに手前の入門書】


佐藤英明「プレップ租税法 第4版」(弘文堂2020)

【法人税法の教科書】
渡辺徹也「スタンダード法人税法 第2版」(弘文堂2019)

【コラボもの】
窪田充見「家族法 第4版」(有斐閣2019)

posted by ウロ at 09:25| Comment(0) | 租税法の教科書