2017年10月20日

サービスと対価(税理士報酬の場合)

税理士の報酬って、基本的には毎月の顧問報酬と申告報酬とで構成されています。なので、申告がある月は多めの報酬をいただくことになります。

ところが、とある税理士紹介会社は、毎月定額で税理士と契約させることを売りにしていて、それが顧客とって分かり易い、などと自画自賛してました(しかも「申告報酬は0円!」なんて営業の仕方で、それって毎月の報酬に割り振ってるだけじゃね、と思いますけども)。

以下、12月決算の会社が月50,000円の契約をしたとして考えてみます。

例1:
 H29.1契約 H29.12解約
 1月〜12月:月50,000円×12=600,000円支払済み

この場合、12月までの支払いに申告業務は含まれているんでしょうか。

申告はH30.2月にやるものだからってことで、H30.2月まで契約してないとダメなのか、あるいは、H29.1月から12月までの1年分報酬を払ってるんだから、その事業年度に対応する申告もやってくれるのかどうか。


例2:
 H29.1契約 H29.11解約
 1月〜11月:月50,000円×11=550,000円支払済み

これが11月解約だった場合、1〜11月に支払った分にもH29.12期の申告料が上乗せされているのだとすれば、一部返金してもらえるのかどうか。
例1でH29.12期の申告をやってもらえるのだとすると、12月の50,000円を払うかどうかで申告してもらえるかどうかが変わるのは不合理ですし。

例3:
 H29.12契約
 12月:月50,000円

ではH29.12月から契約した場合、いきなりH30.2月の申告をやってくれるのかどうか。
H30.2時点でもまだ150,000円(月50,000円×3)しか払ってませんが、それでも申告をやってくれるのかどうか。

この場合は「初年度だけ決算料払ってね」て契約すればよさそうかと思いきや、次のようなパターンもありえます。

例4:
 H29.1 A税理士事務所と契約、H29.11解約
 1月〜11月:月50,000円×11=550,000円支払済み
 H29.12 B税理士事務所と契約
 12月:月50,000円 

1月から11月までは、その紹介会社が紹介したA税理士事務所で契約していたけど、A事務所の担当者がひどすぎて11月で解約した、その後、同じようにその紹介会社から紹介されたB税理士事務所と契約した、という場合です。

この場合、H29.12期申告をどっちがやるか、といったらまあB事務所なんでしょうけど、B事務所がお客さんに「初年度だけ決算料払ってね」といえるかというと、それはちょっと難しいですよね。

というのも、お客さんからしたら、月5万円だけで申告までやってくれる、という触れ込みで1月から契約してるのに、紹介会社がろくでもない事務所を紹介したせいで事務所を変更せざるを得なくなって、さらに追加で申告料払え、てのは納得出来ないはずです。

あるべき処理としては、紹介会社がA事務所から申告料相当額を徴収してB事務所に支払う、とすべきなんでしょうけど、とある紹介会社は「うちはあくまで紹介だけだから」といって全力で責任回避。A事務所からもB事務所からもがっつり紹介手数料徴収してるくせに。

こんな感じで「毎月定額!わかりやすい!」てことは強調するくせに、このへんのルールを事前に何にも決めてなかったんですよね、なぜか。

やはり、提供するサービスと報酬とは一対一で対応させるべきなんだと思います。
年間600,000円と決めたのであれば、たとえば、

 月次顧問料 37,500円
 申告料 150,000円

とわけたほうがわかりやすいはずです。

この「毎月定額だから顧客にとって分かり易い」などという理屈、何かに似てるなあと思ったんですが、クレジットカードにおける「リボ払い」とか、住宅ローンにおける「元利金等」ていうのが、まさしくこれに対応するんでないかと。
返済額が毎月定額だから管理しやすい、とかいう謳い文句で、その実、無闇に利息が発生する支払方法をオススメする感じの。金利負担の大きさよりも管理しやすさをとるって、どういうこと?と思うんですけども。
posted by ウロ at 17:40| Comment(0) | 事務所案内
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