以前は、カバーのそでで隠しちゃってたんですが、あるとき、これ勉強に使えるんじゃない、と思って活用法をあれこれ考えてみました(ちなみに、前のそでは目次の手前まで隠してます)。
【事項索引活用例】
・その用語が重要か/重要でないかを判断して、重要なものを拾い上げる訓練
・単語の定義を書き出す訓練
・単語同士をつなげて体系をつくる訓練
などなど。
これやることで、教科書に書いてある知識を自分なりに立体的に組み立てることができるようになってくるはず。
逆に、この組み立てができてないうちは、まだ使える知識に仕上がってないということになるかと。
ので、事項索引自体が充実しているのはもちろん、本文での定義付けがしっかり書かれている、とか、体系が見えるようになっている、といったことが、教科書を選ぶ際に重要な要素になってきます。
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教科書ではないんですが、事項索引の中で最強な事項索引だと思うのが、「ポケット六法」(有斐閣)とかについてる『総合事項索引』。
「ポケット六法 令和6年版」(有斐閣2023)
従来はオマケ感覚でしか見てなかったんです。
が、この勉強法思いついてから、これすごいお役立ちアイテムなんじゃないかと。
教科書の場合は、基本的にその対象の単行法だけの用語なわけです。
範囲が限定されているし目次だってあるから、組み立ては比較的容易。
他方で「ポケット六法」の場合は、「総合」とあるとおり、収録法令の用語が分野別に分けられることなく並んでいるので、そこから自分で拾い上げるのはなかなかのハードモード。
あの、2000ピースのジグソーパズルを何十種類も混ぜ込んだ上で、そこから組み立てていく、みたいなノリ。
でもそのおかげで、複数の法律間の関係性とかその分野の全体像とかが見えてきたり。
これより収録法令が多い上位機種となってくると、さすがに学習レベルを超えてしまうと思うので、お勉強としては「ポケット六法」くらいがちょうどいい気がします。
【追記】
続編ぽいの書きました。
「法律学小辞典」の『小』は「小スキピオ」の『小』
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